内容説明
革命により、最悪の出逢いをした“元”寵姫のナクシュデルと国防軍少尉のリュステムは、ケンカをしつつも互いを認め合う存在に。そんなある日、ナクシュデルはクレボス王太子から歓迎式典に誘われる。楽隊として参加するリュステムの勇姿を見られると喜ぶナクシュデルだが、リュステムはなぜか不満顔。しかもその場で、リュステムの縁談が浮上し…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蝶よ花You
33
この面映くくすぐったい、恋心と呼びたい様な、そんな二文字で簡単に語ってしまいたくないような、可愛らしく駆け引きされる二人の想いをどう表現すべきか。とても口元がムズムズする、絶妙な匙加減の甘さを含む作品。簡単に糖度を増さないところがこの作品の美徳です。お互いの気持ちが切々と読者には伝わるのに、歯止めをかける要因に読者としても納得させられるから、歯痒くもあり、読み応えのある骨のある設定の作品だと再認識させられる。とりあえず、この巻で二人の関係に影響を与えるであろう主要人物が揃った、というところでしょうか。2015/11/15
みみずく
14
シリーズ二作目。相変わらず過去のことで見下されたり「黄金の寵姫」と呼ばれてやたら持ち上げられたり極端すぎのナクシュデル。地に足つけて後宮で学んだことを生かして胸を張って生きているのに、ことリュステムとのことになると弱腰に…。人から見下されるのは許せないのに、自分自身が自分を卑下することを許してしまうのはおかしい、と気づけるナクシュデルが良かった。これ、自分も日常的にしてしまうことがあるので気をつけよう。リュステムとの仲は、彼の父が新政府の大統領になったことでより困難が増えた様子なのでどうなるかな。2018/10/09
はなりん
12
ジレジレしますねぇ^^。堅物なリュステムがナクシュデルに見とれたり、焦ったり色んな表情を見せるので結構楽しいです。リュステムがもっと暴走するとこが見たいなぁ~。クレイシュが不気味なまま終わっているので、次巻は王太子巻き込んで何かやらかしそうですね・・・。2013/02/11
葉月たまの
10
ヒロイン、にぶーい><。でも、こういうヒロイン、嫌いじゃないよ、むしろ大好き♪。クレイシュさんはああいうタイプ、女の子の方が多い気がする。悪い面では、女の子は陰険で、男の子は粘着、というのがわたしのイメージかな。そしてアブディルさんのことは誤解してた! もっと切れ者なのかなあ、と思ってたけど、ただの熟女好き男の子だった><。あと、リュステムさんのパパ、結構好みかも♪。いいよね、ああいうパパ♪。2012/12/26
ゆり
9
鈍感なヒロインと堅物なヒーローのほとんど進展しないじれったい関係がとても良いです。ナクシュデルのことが心配でしかたないリュステムの言動がかわいい。ナクシュデルとアイハン達の地に足をつけた生活の様子も好感持てました。ナクシュデルが作るご飯やお菓子が地味に美味しそう。クレイシュさんは今後もまだ何かありそうなお人。2013/09/06