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内容説明
修学旅行を控えた9月末、太一たち二年生には進路調査票が配られていた。部室で将来を見据えて語るメンバーを見て、一人焦りを覚える太一。そんな時、「―これで最後です」と“ふうせんかずら”が終わりと始まりを告げる。山星高校全員の願望が見える、その現象を危惧した稲葉は何もしないことを部員たちに強要。しかし見捨てることはできないと主張する太一と唯、反対派の稲葉と青木で意見の衝突が始まって…。愛と青春の五角形コメディ第6巻。
著者等紹介
庵田定夏[アンダサダナツ]
1988年生まれ大阪出身。第11回えんため大賞特別賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
70
主人公中の主人公にして、主人公にして最も主人公らしくない。行動の主体でなく、意識の主人でなく。ただ公の意識があるだけ。誰かが動いてはじめて、自分が動く。条件反射で情景反射。誰かの願いが全てで、誰かの見た物が全て。自分の手が届くところは全部助けたい。それは神の所業、悪魔の仕業。自分が一番忌み嫌うものと、いつしか重なっていた。背中を預ければ最強の味方が、刃を片手に自分の背中を狙う。命の危機とを覚えて初めて識る、『自分』というもの。人の心は、その人だけのもの。だから空っぽの自分を救う事はきっと、世界を救う事だ。2012/05/03
くろり - しろくろりちよ
60
ココロコネクト七冊目『夢中透視』。<ふうせんかずら>が宣言する最後のボーナスステージ…!?文研部の友情が、互いに正しいと信じている道を選ぶこで対立する部員たち。毎回このシリーズは「もし自分だったら?」と文研部のメンバーと一緒に真剣に悩んで考えて…。今回も、導かれて、一緒に成長して、自分の中で自分の答えを出すことが出来る。こんな仲間たちと高校時代を過ごせたら、最高だ。ああもう、リア充どもめ!みんなの想いの性質や方向は違っても、各々が各々の道を見つけられたし。次が最終巻。寂しいなあ…。2012/08/06
Yobata
36
今度のふうせんかずらの影響は、文研部だけでなく学校全体を巻き込んで行く。今回は他人の夢が見れるという「夢中透視」。その力を利用するかしないかで対立してしまう文研部の仲間達。季節は修学旅行。力を利用した太一は、恋愛マスターと仰がれて力に溺れてしまう。途中から太一が空々くんに見えたよw「自分」がないとか言われるし、最終的に地球を救うとか言っちゃったしwでも稲葉と別れずに済んでよかったね。稲葉のデレも加速予想w次の長編で終わり模様。感動のフィナーレに期待。2012/11/03
ごぅ。
34
相変わらずのバランス感覚です。。徹底的な亀裂が入ってもおかしくないところでの綱渡り。。。青木がいっちゃん大人?稲葉が正の論?太一が自分をもってない?唯が独りよがり?伊織がどっちつかず?。。。ただ、紫乃ちゃん成分少なめなのが個人的には残念。。。飛び飛びで鋭角に切り込んでくるパンチはなかなかでした。。2012/06/30
星野流人
34
今まで一枚岩となって〈ふうせんかずら〉の巻き起こす現象に対抗してきた文研部2年生が、遂に決裂してしまう。 今までは青春よりな作風であったココロコだが、今巻では今まで以上に「現実」というものを意識させられるエピソードだった。中盤あたりの不安定な心情は相変わらず読むのが辛くなるが、それらをすべて乗り越えることのできるほど、心に直接訴えかけるようなメッセージは健在。前巻……ニセランダムにおける1年生ズとの対比も良かった。そして恋愛面においても、大きな大きな進展が……。 とりあえず、藤島完全復活は喜ばしいことだ。2012/03/05