内容説明
「―私が世界を征服したら、あなたは私の“騎士”になってくれるか?」世界を揺るがした大戦争から2年。かつてコローニアの英雄と称えられ、いまは中立国で若隠居を決め込んでいるウィルのもとに、少々危険そうな依頼が舞いこんだ。海岸で出会った依頼人―アンジェリンは、白梟を連れた自称・天才錬金術師という怪しい美少女。おまけに、やたら美形で毒舌な執事の幽霊がまとわりついていて…!?“元英雄”と“亡国の王女”。ふたりの運命が交わり、輝かしき王国の物語は動き始めた。
著者等紹介
栗原ちひろ[クリハラチヒロ]
第三回角川ビーンズ小説大賞にて『優秀賞』受賞。受賞作を改稿、改題した「オペラ・エテルニタ」にて2005年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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U
9
もろに栗原さん節な文章がものすっごく好きでした。きれいで、真っすぐで、臆面もなく酷くて、優しくって、ちょっと泣きたくなる。ウィル視点な序盤がすごく好み。珍しく一人称かとはやとちりしてびっくりしましたが(笑)のほほんとした街の姿がちょっとせつない。殺してやるよ、のエルネストにぐわっときました。そしてウィルの人生設計にいちいちギクッとしてしまった……私も隠居したいです。しかし脳内では超売れてる妻一人子供二人wwwカオスww ウィルの小説を読んでみたいです。2011/02/17
ダージリン
7
ほのぼの系かと思いきや、けっこう重いもの背負っている主人公たちですがぐっーと読ませます。ウィルが特に好き!好みだ!(笑)。これを読むとオペラシリーズを思い出します。2011/02/20
カナギ
3
確かに、これはオペラ寄りの作品だな。面白かった! 素ボケで突拍子もない目標を掲げる亡国の王女&売れるのか怪しい小説を書きつつ隠居決め込む元騎士の主役二人が良い(笑) 勿論、エルネストもな! この世界における騎士の存在が、自分の考えてたそれとは全く違ってたのに驚き、序盤から一気に引き込まれた。所々の栗原さんならではの言い回し、やっぱ好きだ。作中のレモンタルトみたく歯に染みるように甘いロマンスはないけど、『このひとになら殺されてもいい』って親愛表現が個人的には物凄く好き。色々気になるから、早く続きが読みたい!2011/03/01
こんこん
3
「改造」だの「世界征服」だの、穏やかではない単語がのほほんと飛び交う序盤に和んだ。この三人のなんとも言えない距離感がいいなあ。個人的にはエルネストがいろいろとかわいい。2011/02/17
火烏
3
わ~い。へたれ系英雄だ。好物だ。楽しい。2011/02/17