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内容説明
「わかったでしょう?邪魔よ」親友の瞳から、そう告げられた菜乃。しかも心葉は、そんな瞳とつきあうという!仰天する菜乃の前に、さらに、瞳の過去―人を死なせたと噂された三年前、彼女の側にいた人物が姿を現す。瞳に何か起こっているなら、引くわけにはいかない!心を決め、動きはじめた菜乃に、心葉は一冊の本を差し出し…。瞳が抱く秘密とは?そして、迫る心葉との別れと、菜乃の初恋の行方は―。もうひとつの“文学少女”の物語、堂々完結。
著者等紹介
野村美月[ノムラミズキ]
福島出身。『赤城山卓球場に歌声は響く』で第3回えんため大賞小説部門最優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
72
親友の瞳と心葉のキスシーンを目撃し、瞳からは邪魔,心葉からは瞳と付き合うという衝撃の告白をされる。しかしそれには瞳の隠された秘密の過去にあった。それはなんと三年前の彼氏を死なせたという過去だった。その当事者の一人である忍足先生が菜乃と瞳の前に現れ…。瞳を闇から救うために文学少女として菜乃は立ちあがる。文学少女外伝,菜乃の物語最終巻。夏目漱石の『こころ』を題材とした「寂寞。」と心葉の卒業による菜乃と心葉の別れの「卒業。」の短編の二本。夏目漱石の「こころ」。やはり漱石名作の「こころ」は来るかw→2013/09/07
文庫フリーク@灯れ松明の火
70
『文豪とだって、喧嘩する』ストーリーセラー・サイドBに重なってしまう。『初戀』読み始めた頃は、菜乃に泣かされる日が来るとは思わなかった。あぁ、成長したなぁ、菜乃も心葉も。もっとすっきりまとめられる気もするけれど、やっぱり読んで良かった1冊・読み続けて大正解なシリーズ。『挿話集』4も楽しみだけれど遠子と心葉『半熟作家と文学少女な編集者』が待ち遠しくてたまらない。2010/08/31
た〜
60
暴走娘が親友のために本気の中の本気・・・の筈がやっぱりコノハくんの手助けが必要で。その中でコノハくんの内面に触れていく。ところでコノハくん、遠子さんといい菜乃ちゃんといいひんにゅうにもてますねー2012/07/06
奈桜
54
櫂くんが亡くなってしまったから真実は闇に葬られ…。人の心はその人自身にも分からないところがあるのが怖い。でも、その中での心葉の美羽との経験からの話はとても心に響きました。ななせの「井上のこと好きでいてよかった」の言葉に込めた想いが切なすぎる。「遠子のことが好きな心葉」を好きになった菜乃。無鉄砲なところが遠子に似ていた菜乃。心葉が菜乃のために小説を書いたことには「感動」と言葉では言い尽くせない。菜乃の想いも報われた…かな?「日坂菜乃さん、ぼくはきみが大好きです」これから2人が会う機会があることを祈って…。2012/02/17
まりも
48
再読。外伝第三弾の題材は「こころ」と「桜の園」。菜乃の親友・瞳と、心葉の卒業を描いた話。最初から報われない恋と分かっていた文学少女見習いの物語。その最終巻はとても切なく、悲しい失恋だったけど同時に爽やかで希望のある失恋でもあり、菜乃の純粋な真っ直ぐさと、前向きな強さを感じる素敵な恋物語でした。きっと彼女はこの失恋を糧に、更に素敵な女の子になっていくんだろうな。見習いシリーズは本編と比べても、見劣りしないもう1人の"文学少女"の姿を描いた素晴らしい作品ですね。ななせのメールも印象深い。2016/11/06