出版社内容情報
絵巻のおもしろさは細部に宿る。絵巻の魅力となっている、挿絵と文章が交互に展開される様式は、人びとに物語を饒舌に伝えるためだった。美女や武者や妖怪、綺麗なものから奇妙なものまで、あらゆる題材が扱われ、細部に迫れば生き生きとした表情が、くるくると紐解けば思いがけない物語が描かれている。平安から江戸まで、代表的な絵巻18点を例にとり、オールカラーの豊富な図版とともに魅力と見どころを解説する。
【目次】
はじめに
模本について
1 絵日記のような巻物 ―絵因果経―
2 まぼろしの「絵合」 ―源氏物語図屏風―
3 引目鉤鼻のいいわけ ―源氏物語絵巻―
4 絵巻オタクの後白河 ―年中行事絵巻―
5 小さな絵巻に大きな風景を描くには ―信貴山縁起絵巻―
6 顔の見えない主人公 ―伴大納言絵巻―
7 謎だけれど人気者 ―鳥獣戯画―
8 怖いものの何が見たい ―地獄草紙・餓鬼草紙―
9 残酷だけどカッコいい ―平治物語絵巻―
10 モテて困る僧侶の話 ―華厳縁起―
11 本当はこわい天神様 ―北野天神縁起絵巻―
12 耽美を極める ―伊勢物語絵巻―
13 らしくない僧伝絵巻 ―一遍聖絵―
14 絵師はつらいよ ―絵師草紙―
15 スカッとする「地獄巡り」 ―不動利益縁起絵巻―
16 見えないものを描く ―百鬼夜行絵巻―
17 セリフがものをいう ―福富草紙絵巻―
18 縁起物としての絵巻 ―文正草紙絵巻―
おわりに
絵巻を丸ごと見たくなったら
主要参考文献
図版の出典について



