角川選書<br> 浄土思想入門―古代インドから現代日本まで

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角川選書
浄土思想入門―古代インドから現代日本まで

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047036505
  • NDC分類 188.6
  • Cコード C0315

出版社内容情報

教え・歴史・人物。仏教の本質を基礎からやさしく解説する。念仏を称えれば、死後には阿弥陀仏の本願力に乗じて、善人も悪人も平等に西方の極楽浄土に往生すると説く浄土教。死を直視する教えはどのように変容してきたのか。インドで誕生したブッダの教えが、その後中国から日本に伝わり、法然により大きく展開された。結節点である法然を軸に浄土教の教えに迫りつつ、死を隠蔽し、科学の知を万能視して自我の肥大化が進行する、苦悩に満ちた現代社会を強かに生き抜くヒントを提供する。

序 章 現代社会における浄土教の意義
第一章 インド仏教史
第二章 浄土教の誕生
第三章 インドと中国における浄土教の解釈
第四章 鎌倉時代までの日本仏教
第五章 法然の浄土教
第六章 親鸞の浄土教
第七章 一遍の浄土教
第八章 近代以降の浄土教
終 章 浄土教が浄土教であるために

序 章 現代社会における浄土教の意義
  (一)現代とはいかなる社会か
  (二)現代社会を生き抜くために──物語の必要性

第一章 インド仏教史
  (一)初期仏教からアビダルマ仏教へ
  (二)大乗仏教の出現

第二章 浄土教の誕生
  (一)浄土教前史
  (二)浄土経典──浄土三部経と般舟三昧経

第三章 インドと中国における浄土教の理解
  (一)インドの浄土教家──龍樹・世親
  (二)中国の浄土教家──曇鸞・道綽・善導

第四章 鎌倉時代までの日本仏教
  (一)通史
  (二)浄土教の展開

第五章 法然の浄土教
  (一)生涯と思想
  (二)法然門下──聖光・隆寛・証空

第六章 親鸞の浄土教
  (一)生涯と思想
  (二)親鸞の継承者──覚如・蓮如

第七章 一遍の浄土教
  (一)生涯と思想
  (二)一遍と法然・親鸞との比較

第八章 近代以降の浄土教家
  (一)浄土宗系──山崎弁栄・椎尾弁匡
  (二)浄土真宗系──清沢満之・曽我量深・金子大栄

終 章 浄土教が浄土教であるために

平岡 聡[ヒラオカ サトシ]
著・文・その他

内容説明

念仏を称えれば、死後には阿弥陀仏の本願力に乗じて、善人も悪人も平等に西方の極楽浄土に往生すると説く浄土教。死を直視する教えはどのように変容してきたのか。インドで誕生したブッダの教えが、その後中国から日本に伝わり、法然により大きく展開された。結節点である法然を軸に浄土教の教えに迫りつつ、死を隠蔽し、科学の知を万能視して自我の肥大化が進行する、苦悩に満ちた現代社会を強かに生き抜くヒントを提供する。

目次

序章 現代社会における浄土教の意義
第1章 インド仏教史
第2章 浄土教の誕生
第3章 インドと中国における浄土教の解釈
第4章 鎌倉時代までの日本仏教
第5章 法然の浄土教
第6章 親鸞の浄土教
第7章 一遍の浄土教
第8章 近代以降の浄土教
終章 浄土教が浄土教であるために

著者等紹介

平岡聡[ヒラオカサトシ]
1960年京都市生まれ。佛教大学文学部仏教学科卒業。同大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。ミシガン大学アジア言語文化学科留学。京都文教大学学長、京都文教学園学園長。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yutaro13

25
釈迦は「世界の真理」と「悟りに至る方法としての瞑想」を説いたが、「南無阿弥陀仏と唱えると極楽浄土へ行けるぜ」とは言っていない。あの世の釈迦が日本仏教を見たら「俺そんなこと言ってねーよ」と驚くだろうが、幸いにも釈迦は輪廻から解脱しているからあの世にもいないのだ。それはともかく、本書は仏教誕生から日本の浄土思想に至る過程を解説してくれる良書。キーパーソンは法然。仏教思想史は極論すれば経典の意図的な曲解と改作の積み重ねなのだが、浄土思想が広範に流布し現代まで継承されていることの意義は認めないわけにはいかない。2020/05/31

keint

7
仏教成立から現代までの浄土教の流れを概説している。序章の身近な話題のつかみや所々の例え話が分かりやすかった。浄土思想の流れを見ていると、大乗仏教の仕組み自体が拡張性や柔軟性に富んでいると感じた。2022/06/08

なをみん

1
2022年4月20日 特価 926円 浄土についていろいろと読んでみたかった。五月頃読了。浄土についていろいろと少しだけ分かった気もするけれど、あらためて感想を書こうと読み返してみたら全く覚えてなかったので、またいつかちゃんと読み返そうと思います。2022/05/01

はるたろうQQ

1
煩悩に基づく心の有り様が苦をもたらし、自分の内面と真摯に対峙し、煩悩を滅する修行で苦から逃れることを目指した初期仏教が、念仏を称え阿弥陀仏の本願力に乗じて死後には善人も悪人も平等に西方の極楽浄土に往生するという浄土教に変容した跡やその後の軌跡を追う。同じ宗教かと思う位に違う。著者は人生に意味はないという。だからこそ人生を意味付ける物語が必要とされる。仏教もこの物語のひとつであり、環境や時代の要請によって物語も仏教も変容していくということらしい。増上寺に行くと法然と対で善導の像もあるが、その理由が分かった。2019/03/09

azu3

1
導入部は面白かったんだけど……。基礎知識がないとちょっと厳しかった。2019/01/07

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