角川選書<br> 真田信之―真田家を継いだ男の半生

電子版価格
¥748
  • 電子版あり

角川選書
真田信之―真田家を継いだ男の半生

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047035843
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0321

出版社内容情報

この男抜きにして真田は語れない!真田信之を論じたはじめての本格評伝

真田信之の存在は、大坂の陣で華々しい活躍をした弟・信繁の存在の陰に隠れがちであった。信繁の驚異的な奮闘は真田一族の名声を高めたが、それは江戸時代に真田家の正統が存在していたからこそであった。戦いから平和への時代転換のなかで、信之はいかにして真田家の存続を図ったのか。政治的な動向と領国支配の実態を明らかにしつつ、沼田城から上田城に本拠地を移すまでの半生を、史料に基づき丹念に追いかける。

第一章 関ヶ原合戦までの信之
信之の系譜
信之の元服
信之の二人の妻
信之の初陣
沼田領支配の開始
豊臣時代の信之
信之の子供たち
関ヶ原合戦における信之
上田領の併合

第二章 徳川政権との関係
徳川政権の成立
家康への嘆願と挫折
徳川氏への取次
徳川氏関係者との交流
秀忠上洛の供奉
相次ぐ公役負担
法令の遵守
信之の江戸出府

第三章 領国と家臣団の再編成
難しい信之文書の編年作業
信之の署名の変遷
花押形と印判の変遷
家臣団の再編成
沼田領と上田領の関係
上田領支配を担当する宿老
上田領支配の構造
沼田領支配を担当する宿老
上田領の復興政策

第四章 親しき人々との交流と別れ
九度山の昌幸・信繁との交流
昌幸への合力金
叔父真田高勝の死去
弟真田信勝の死去
義父本多忠勝の死去
昌幸の病状悪化と死去
母山之手殿の死去
信之の病気

第五章 領国支配の再編成
心境の変化か
上田領での新たな所領充行
沼田領支配の変化
沼田領の復興対策
沼田領の宿・町への復興対策

第六章 大坂の陣における信之
大坂の陣の勃発
真田信吉・信政の出陣
信繁大坂入城の衝撃
信吉・信政の大坂着陣
大坂冬の陣の終結
大坂夏の陣の開戦
真田勢の戦功
大坂残党の穿鑿
 
第七章 沼田城から上田城へ
続く吾妻地域への対策
「大御所」徳川家康の死
上田領支配への取り組み
上田領支配体制の改編

主要参考文献

【著者紹介】
HASH(0x3d293a8)

内容説明

真田信之の存在は、大坂の陣で華々しい活躍をした弟・信繁の存在の陰に隠れがちであった。信繁の驚異的な奮闘は真田一族の名声を高めたが、それは江戸時代に真田家の正統が存在していたからこそであった。戦いから平和への時代転換のなかで、信之はいかにして真田家の存続を図ったのか。政治的な動向と領国支配の実態を明らかにしつつ、沼田城から上田城に本拠地を移すまでの半生を、史料に基づき丹念に追いかける。

目次

第1章 関ヶ原合戦までの信之
第2章 徳川政権との関係
第3章 領国と家臣団の再編成
第4章 親しき人々との交流と別れ
第5章 領国支配の再編成
第6章 大坂の陣における信之
第7章 沼田城から上田城へ

著者等紹介

黒田基樹[クロダモトキ]
1965年東京生まれ。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業。博士(日本史学)。専門は日本中世史。現在、駿河台大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

柊子

13
30年前に観た「真田太平記」では、信繁より信之に惹かれた。この本に書かれていない、50代以降の信之の人生についてもぜひ知りたい。2016/04/16

BIN

7
真田信繁の兄である信之を史料や文書から紐解いた前半生(それでも51才まで)の生涯を綴った作品。徳川を憚って信幸から信之に変えたのは真相でないことなど俗説と違う見解や小松姫の前に嫁がいた事などがちらほらあり興味深い。上田、沼田の支配体制にも詳しい(とく出浦昌相)。幕府への奉仕で金がかかるけど民には無理させんなよと指示する良い領主。長生きした割には結構病気がちなところもびっくりです。あとがきに触れてる冷静沈着そうな信之と勇猛果敢な信繁の性格が本当は逆ってのも面白いところです。2017/05/19

電羊齋

3
本書は、主に関ヶ原合戦後から大坂夏の陣後までの真田信之を扱っており、同著者の『「豊臣大名」真田一族』(洋泉社)のいわば続編。関ヶ原後に真田家を継いだ信之による領国支配体制と家臣団の再編成、領国復興への取組、幕府・本多家との関係、大坂の陣での動きを文書史料に基づき描き出す。また「信之」への改名後、一時期「信幸」に戻しているのも興味深い。そして内政ではやはり出浦昌相の活躍が目立つ。本書からは戦国大名から近世大名への移行過程にあった真田家の様子が垣間見える。今後、信之の後半生の研究がさらに進むことを期待したい。2016/06/23

宣和堂

3
黒田センセの真田家三部作の最終巻。この巻は伝世文書による領国経営に力点が置かれているため、これまでの二冊と比較しても内容はかなり地味。大坂の陣ですら信之が何を思い何をなしたのかは分からないので仕方はないのだけど、淡々として派手さは全くない手堅い本だった。2016/04/20

MUNEKAZ

3
ついに出たお兄ちゃん本だけど、51歳までということでちょっとだけがっかり。読んでいて印象に残るは、幕府の奉公に精を出し、父と弟の面倒を見て、嫁の実家への配慮も忘れないという律儀な信之の姿である。また90歳以上の長命ということで、頑健なイメージがあったのだが、結構病弱というか病に苦しんでいる姿が多いのも意外だった。いつか続編として松代藩主として孫の後見を頑張る姿を描いた信之本が出ないだろうか。2016/04/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10693914
  • ご注意事項

最近チェックした商品