角川選書
陰陽師たちの日本史

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047035461
  • NDC分類 148.4
  • Cコード C0321

内容説明

安倍晴明で最盛期を迎えた陰陽師はその後、没落と回復を繰り返す。九条兼実や藤原頼長らに重要され「さすの神子」と称された安倍泰親、秀吉に追放された土御門久脩、キリスト教に入信した賀茂在昌―時代や権力者に合わせて姿を変えながら、一方で民間陰陽師という存在も生まれ、人びとを救う役割を担っていく。歴史に隠された陰陽師たちの姿を追う。

目次

第1章 「陰陽道」とはなにか
第2章 陰陽師・安倍晴明の現場へ
第3章 中世、動乱の時代の陰陽師たち
断章 いざなぎ流は「陰陽師」なのか
第4章 江戸時代の陰陽師たち
終章 陰陽道禁止令から「陰陽師」ブームへ

著者等紹介

斎藤英喜[サイトウヒデキ]
1955年東京都生まれ。佛教大学歴史学部歴史文化学科教授。専攻は神話・伝承学。法政大学文学部卒業後、日本大学大学院文学研究科博士課程満期退学。古代神話や、地方に残された民間宗教などを研究している。主な著書に『古事記 不思議な1300年史』(古事記出版大賞稗田阿礼賞受賞)、『古事記はいかに読まれてきたか』(古代歴史文化賞みえ賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Koning

28
陰陽師が中国の五行思想やらを取り込んで日本で誕生していく前史から大巨人安倍晴明の自己プロパガンダを紹介したり、道満もちゃんとモデルがいたよーなんて話から、封建社会でどうバランスをとって生き残ったか?とか、江戸に入って「天地明察」で語られる渋川春海と土御門泰福が垂加神道を通じて結びついていたり、土御門家ネタの時代小説に描かれるように全国の陰陽師、占い師を傘下に収めてみたりという改革の話が出てきたり、まぁ本当に歴史の中の陰陽師の鵺っぷりが素敵であっという間に読み終わっちゃいましたよ(汗。2014/11/21

miroku

24
陰陽道は宗教にあらず。技術体系であった。つまり科学と同義。即ち本書は科学の発達と社会という観点からの歴史考証である。2015/06/19

サケ太

20
陰陽師とはそもそもなんなのか。国家的なものから、個人的なものへの変遷。法師陰陽師などの民間陰陽師。平安時代だけではない、鎌倉時代、室町時代、戦国時代にも重用された陰陽師隊の存在。西洋天文学の流入から時代の流れに乗り切れず、「陰陽道」は衰退していく。知識人たちへの影響はありつつも、明治で歴史の表舞台から消える。陰陽師、陰陽道の変遷と衰退。世間に求められたその姿。面白かった。2022/02/18

スプリント

9
陰陽師というと安倍晴明の活躍した平安時代の印象が強かったですが時の権力が武士に移っても脈々と継承されていたのですね。知らないことが多く、勉強になりました。2015/01/29

sibafu

6
夢枕獏の書く鬼や悪霊を退治したりする安倍晴明のような陰陽師を期待していたのだけど、この本で史実に沿って示される陰陽師はどちらかと言えば天文学者としての姿の印象が強い。晴明の場合、節分の豆まきの源流となった追儺という鬼を追う儀式などは実際に政府の役人としてやっていたらしい。役人を引退した後はフリーで儀式をしていたとか。また、『天地明察』の主役で天文学者の渋川春海の周辺のことも多く書かれている。日本史の勉強みたいでちょっと読むのに苦労したが、史実へ目を向けることもたまにはしておかないと、とおもう。2015/05/31

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