出版社内容情報
その肖像の「大きさ」こそが史実解明の鍵だった! 究極の歴史推理を読む。
伝源頼朝像(足利直義像)・伝平重盛像(足利尊氏像)・伝藤原光能像(足利義詮像)の3像は、なぜこの大きさにつくられ、神護寺に蔵されてきたのか。肖像画からの驚くべき歴史推理で構築される南北朝内乱期の歴史像。
内容説明
伝源頼朝・伝平重盛・伝藤原光能像は、足利直義・同尊氏・同義詮像だった。では、神護寺三像は、いつ、なんのためにつくられたのか。三像の「大きさ」に着目した著者は、絵絹や肖像の大きさを比較し、面貌の肖似性を確かめ、ついに夢窓疎石と直義の『夢中問答集』の記述に到達。三像が「互の御影」になぞらえて対の肖像としてつくられ、神護寺に安置されたことを論証する。三像の数奇な運命から南北朝内乱期の歴史を描き出す。
目次
第1章 戦前の神護寺三像論
第2章 戦後の神護寺三像論と米倉迪夫の新説
第3章 江戸初期の神護寺復興と「頼朝御影」
第4章 広幅の絵絹は物語る―神護寺三像の「大きさ」(一)
第5章 比類なき「大きさ」の俗人肖像画―神護寺三像の「大きさ」(二)
第6章 神護寺三像の分析・読解と「肖似性」
第7章 「足利直義願文」は何を物語るのか
第8章 足利直義と夢窓疎石―『夢中問答集』
第9章 神護寺に安置された“対”の肖像画
第10章 観応の擾乱と神護寺三像の運命
著者等紹介
黒田日出男[クロダヒデオ]
1943年生まれ。東京大学名誉教授。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。東京大学史料編纂所教授・所長などを経て、立正大学教授・群馬県立歴史博物館館長。文学博士。専門は、絵画史料論・歴史図像学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イリエ
umeko
MUNEKAZ
Wataru Hoshii
MrO