角川選書<br> 神と仏の出逢う国

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角川選書
神と仏の出逢う国

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  • サイズ B6判/ページ数 266p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047034495
  • NDC分類 162.1
  • Cコード C0314

出版社内容情報

神は在るモノ、仏は成る者。山川草木・花鳥風月の森羅万象に祈りを捧げる日本独自の神仏観は、いかにして形成されたのか? 日本文化の底流を成す神仏習合の歴史を見直し、不安に満ちた現代社会において日本的霊性が持つ可能性を探る。

〈目次〉
第一章 神と仏の原理的違いと習合化のメカニズム 神神習合から神仏習合への流れ
    一 法螺貝から始まる
    二 「神」と「仏」の出逢い
    三 春日大社「おん祭」
    四 「神=カミ」と「仏=ホトケ」の原理的違い
    五 「神道」と「仏法」
    六 『古事記』と『日本書記』と『風土記』

第二章 古代律令神道・律令仏教から中世神道・中世仏教へ
    一 記紀神話の成立とその要点
    二 「神道」とは何か
    三 外来宗教としての仏教
    四 七世紀の宗教改革
    五 最澄と空海
    六 霊的国防都市としての平安京
    七 古代世界の崩壊と中世世界の始まり

第三章 中世における神と仏
    一 伊勢神道の成立と特徴
    二 吉田神道の確立と特徴
    三 神国思想と豊臣秀吉および徳川家康の切支丹禁止政策と鎖国

第四章 国学(古学)と幕末維新期の神道と仏教
    一 古代神話──調停的・分治的一者の確立
    二 中世神話──根源的・個的一者の確立
    三 近世神話──仮構的・内向的一者の確立
    四 近代神話──退行的・外向的一者の確立
    五 柳田國男と折口信夫の民俗学と「新国学」

第五章 神仏分離(判然)から神仏共働へ 新神仏習合の時代へ
    一 五つの神話とその現代的意味
    二 戦争と平和
    三 戦後神話、柳田國男と折口信夫の新国学再論と霊性の立場
    四 今日問われる日本的霊性

あとがき

参考文献


鎌田 東二[カマタ トウジ]
著・文・その他

内容説明

神道はユーラシア大陸の東の果てで自然発生的に生まれ、形成されてきた日本人のしきたりだ。6世紀に仏教が日本に伝来すると、神と仏は寄り添い、民間信仰などを取り込み、日本独自の神仏観をかたちづくってきた。日本文化の底流を成す神仏習合の歴史を見直し、社会不安に満ちている現代で、平和に向かって何ができるのか。新しい日本的霊性を見出し、その可能性を問う。

目次

第1章 神と仏の原理的違いと習合化のメカニズム―神神習合から神仏習合への流れ(法螺貝から始まる;「神」と「仏」の出逢い;春日大社「おん祭」;「神=カミ」と「仏=ホトケ」の原理的違い;「神道」と「仏法」;『古事記』と『日本書紀』と『風土記』)
第2章 古代律令神道・律令仏教から中世神道・中世仏教へ(記紀神話の成立とその要点;「神道」とは何か;外来宗教としての仏教;七世紀の宗教革命;最澄と空海;霊的国防都市としての平安京;古代世界の崩壊と中世世界の始まり)
3章 中世における神と仏(伊勢神道の成立と特徴;吉田神道の確立と特徴;神国思想と豊臣秀吉及び徳川家康の切支丹禁止政策と鎖国)
第4章 国学(古学)と幕末維新期の神道と仏教(古代神話―調停的・分治的一者の確立;中世神話―根源的・個的一者の確立;近世神話―仮構的・内向的一者の確立;近代神話―対抗的・外交的一者の確立;柳田國男と折口信夫の民俗学と「新国学」)
第5章 神仏分離(判然)から神仏共働へ―新神仏習合の時代へ(五つの神話とその現代的意味;戦争と平和;戦後神話、柳田國男と折口信夫の新国学再論と霊性の立場;今日問われる日本的霊性)

著者等紹介

鎌田東二[カマタトウジ]
1951年、徳島県阿南市生まれ。國學院大學文学部哲学科卒業。同大学院文学研究科神道学専攻博士課程単位取得満期退学。現在・京都大学こころの未来研究センター教授、京都造形芸術大学客員教授。宗教哲学・民俗学・日本思想史・比較文明学などを幅広く研究。十七歳で聖地巡礼に目覚め、以来四十年以上にわたり、国内外の聖地を参拝して回る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ステビア

15
これが新年一発目というのも釈然としないが…(笑) レポート用。2015/01/05

ムンムン

3
日本の宗教(神道、仏教)の歴史的背景を描いた本である。 日本は神仏習合が基礎となっているというのは知っていたが、そもそも、縄文時代以降、「神神習合」という土台があったということは知らなかった。 そういった特異な土壌で生まれた日本の文化を私は誇りに思う。2016/11/12

猫の毛

2
(大学ゼミ課題図書・再読)日本の宗教史を古代から現代まで通して説明した良書。タイトルどおり神仏が中心だが、儒教や国学も出てきて幅広く、これらが習合するのが日本の宗教であると謂う。時折筆者の個人的体験・主張が出てきて鬱陶しいが、全体として丁寧に説明されていて分かりやすい。通史を扱う分、個々の説明は浅めなので、それぞれ個別書でもう少し勉強しないと、雲を掴むような話で身に付かない感もある。2014/01/04

わ!

1
「神は在るモノ、仏は成る者」上手い表し方だ 。 タイトルにある「神と仏の出逢う国」と題して、神仏習合を説明するにも、日本の神道にはもともと「神神習合」の気質があって、それをして神仏習合を説いてゆく。 この本で説明されている通り、神道の神様は、とても激しくくっついたり、また、分裂したりしている。これを時代の変遷による、ごく普通の情報としての流れ…として、取り入れる研究者もいれば、古代豪族の習合と分裂を意味するものだ…と取る研究者もいる。おそらく、どちらも正しいのだろう。2009/10/05

ちぃ

1
神仏習合~神仏分離について知りたかった。 目的は達成できたし神道のバックグラウンドもよくわかった。 後半はほぼ民俗学。 とりあえず、「○○まじ神なんだけどー!」って使い方は日本人的神の起源から考えると全然間違ってない。

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