角川選書<br> 明治のお嬢さま

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角川選書
明治のお嬢さま

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047034419
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C0395

内容説明

鹿鳴館で踊った母をもつセレブの令嬢たち。明治後期に社交界デビューしたお嬢さまが、自分の才能や個性を生かせる道は限られていた。身分が高いほど束縛され、結婚相手も家格の釣り合いで決められてしまう。そのお嬢さまが頼れる武器は「美貌」。社会の矛盾に悩み、「良妻賢母」という理想に縛られながら、美を求めてお嬢さまたちは涙ぐましい努力をする。女性誌や新聞記事から明治のお嬢さまの本当の姿を明らかにする。

目次

第1章 華族女学校―お嬢さまの学校生活
第2章 美人の品定め―結婚適齢期のお嬢さま
第3章 明治の“新旧”の上流階級―さまざまなお嬢さま
第4章 家の存続と「妾」問題―お嬢さまの母の世代
第5章 大名華族の家政―お嬢さま一家の生活水準
第6章 広大な御殿と付き人―お嬢さまの生活環境
第7章 雑誌に登場する女性像―「見られる存在」のお嬢さま
第8章 日露戦争という体験―お嬢さまのボランティア
第9章 上流階級の結婚事情―お嬢さまから貴婦人へ

著者等紹介

黒岩比佐子[クロイワヒサコ]
1958年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。ノンフィクション作家。『「食道楽」の人村井弦斎』(岩波書店)で第26回サントリー学芸賞、『編集者国木田独歩の時代』(角川選書)で第6回角川財団学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nat

40
明治のお嬢様の生活を、垣間見ることができました。お嬢様の望ましいゴールは、素晴らしい殿方との結婚だそうです。その反面、明治時代は華族の方々の約半分が妾をもっていたそうです。特に徳川慶喜は2人の妾に20人もの子どもを生ませたとのこと。しかも成人した12人のうちの7人の女の子は、みんな華族や宮家へお嫁入り。妾腹の子でも正妻の実子と同等に扱われたのは、元将軍の威光でしょうか。その他にも、今とは桁違いなお屋敷生活などを知ることができ、興味深かったです。2020/10/07

ばう

35
★★明治の華族のお嬢様達の日常が色んな面から調べられていて興味深い本でした。お姫様の様な生活をしているかと思ったら、案外質素な生活をしていたり、ファッションや美容、ダイエットの話題に興味を持っていたりして、関心事は今の女性とそんなに変わりは無いのかなと思いました。でも「畜妾届」なる物を内務大臣に届出る時代もあったとか。お妾さんが同居する生活をしていた女性達は何を考えて生きていたのかな?2015/05/30

なお

23
図書館本。上流階級はすごいわぁ。家が広すぎて食事が冷えるとか(*゜▽゜)_□でも、自由が無い。明治のセレブな生活が分かりやすかった。2016/12/10

なにょう

21
★明治のお嬢さま。本書では1880年代出生の華族のお嬢さんを中心に…お嬢様はやはり、美貌が大事。お婿さんにはお金がなくちゃ。今とそんなに変わらないという。★日露戦争を契機に、上流社会の婦人たちの社会参加が加速した。慰問活動や看護に従事する人が出現。また戦争未亡人の困窮ぶりを見て、若い女性が教育・就業の大切さを自覚し、高等教育機関に殺到したという。★今も生きてくのが大変なのは変わらないけど。結婚するしない、男女交際は自由。余程、物資的に豊かだし。2016/03/03

シルク

19
いや~ん……(*´Д`) 面白かった~v 特にコレ→ 「この名人が撮影した美人写真は、たちまち観客たちの評判になり、岩崎俊弥もそれを見るなり、魂が抜けたようにフラフラになってしまった。ついに、彼女と結婚できなければ、この世に生きている甲斐はない、とまで思いこんで、博覧会見物の数日後には病気になってしまった。」(p.252)……岩崎俊弥(1881-1930)は旭硝子の創業者。岩崎財閥の二代目当主だ。彼は博覧会に行って、……寝込んでしまった。医師の診断名は恋煩い。展示されていた美人の写真に一目惚れしてしもて。2018/06/23

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