内容説明
マイセンやセーヴルなどヨーロッパ名窯の華麗なやきもの。これらは、実は17世紀にもたらされて、宝石にも譬えられ、王侯貴族から熱狂的に迎えられた中国や日本からの輸入磁器への強い憧れから生まれたものだった。ロココ芸術の爛熟期にあった18世紀のヨーロッパ宮廷文化で、大きく花開いたこれらの宮廷陶磁を一堂に会し、名窯ごとの秘められた物語と名品の数々を紹介。その美の魅力と歴史を説く初の入門書。
目次
1 東洋磁器への憧れと宮廷文化(ヨーロッパへ舶載された東洋磁器の大フィーバー;宮廷人が愛した華麗・絢爛の古伊万里;シノワズリーの室内装飾、磁器室の誕生 ほか)
2 ヨーロッパ宮廷磁器の誕生(ドイツのマイセン王立磁器製作所―ヨーロッパ磁器の誕生;オーストリア・ウィーンの磁器製作所―デュ・パキエ;フランスの王立セーヴル磁器製作所とポンパドゥール夫人 ほか)
3 宮廷陶磁のかたちと飾り(彫像(フィギュア)の名作
室内の飾り
喫茶の器 ほか)
著者等紹介
前田正明[マエダマサアキ]
1932年生。武蔵野美術大学名誉教授。美術評論家。もと日本・ギリシャ協会理事。専攻はギリシア美術、西洋陶芸史
櫻庭美咲[サクラバミキ]
九州産業大学COE研究員・京都造形芸術大学非常勤講師。武蔵野美術大学大学院修士課程修了。ドイツ国立フライブルク大学留学。専攻は西洋陶磁史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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