角川選書<br> 日本語探検―過去から未来へ

角川選書
日本語探検―過去から未来へ

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  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047033610
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0381

内容説明

漢字・ひらがな・カタカナを駆使する日本語の表記法は、文章の意味を瞬時に把握できると共に、豊かな感情表現を可能にする優れた特性をもつ。反面、複雑な表記法は習得に時間を要し、活用の手法も多岐にわたる。この手間を避けるために漢字や漢語の使用を減らし外来語を多用すると、日本語と日本文学だけでなく、日本文化全体が断絶してしまう。日本語の将来に向けて多様な側面から表記の問題を考え、効果的な学習法を具体的に提案する。

目次

第1章 今の日本語文章はどのようにして出来上がったか
第2章 日本語語彙はどう変わるのか
第3章 語が持つ働きを考える
第4章 侵入する外来語
第5章 漢字仮名交じりは優れた表記だが…
第6章 日本語表記の難しさ
第7章 終わりに―日本語を育てていこう

著者等紹介

樺島忠夫[カバシマタダオ]
1927年、中国撫順市に生まれる。京都大学文学部文学科卒業。大阪府立大学名誉教授。専攻は国語学。日本漢字能力検定協会評議員、日本語文章能力検定協会顧問
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gorgeanalogue

6
計量的語彙論と認知的・表現的な側面から表記論を検討し、日本語の過去と未来を考える。根幹語としての和語と外来の漢語・欧米語の一種の緊張関係から日本語が古代から変容してきたことが納得できるし、日本語表記の独特さとメリット・デメリットの分析も説得的。その結果として「借用語の第二次日本語占領」が起こってしまうことが予想されるので、対抗措置の結論として導かれるのが、電子端末の導入によって「日本語をよいものに育てていく」ことになってしまうのは、凡庸といえば凡庸、なんだかなあ~の結論である。2025/03/17

ともか

0
とても読みやすくて理解しやすかった。外来語が間違った使い方をされ、広告宣伝やマスコミが乱用し続けると外来語による日本語占領が起こる。先人たちが作った美しい日本語を守りたいと思った。漢字やことわざなどは勉強し尽くすということはないから、何歳になっても学ばなければならない。そして次の世代の子供たちにきちんと大人が教えていくべきだと痛感しました。2013/06/17

ホウジ

0
日本語は、その成立から現在に至るまで変化を続けている。その原因は漢語や外来語などの外的要因が強い。特に近年では日本語の語彙における外来語の占有率が急速に伸びている。新しい概念を表す言葉として外来語を取り込む分には構わないが、「寝台」→「ベッド」などのように、もともとの日本語を侵略するものも出てきている。このまま対策を打たず、侵略が進めば「みる」「ひろい」「さかな」などの言語の根幹部に位置する基本語すら奪われてしまいかねない。ルー大柴のような言語が日常化する時代が本当に来てしまうかも。恐ろしや。2011/04/23

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