角川選書<br> チベットの「死の修行」

角川選書
チベットの「死の修行」

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  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784047033122
  • NDC分類 180.9
  • Cコード C0014

内容説明

チベット仏教ゲルク派の宗祖ツォンカパが完成した密教の修行法「秘密集会聖者流」は、修行者が生きたまま、死に、中有をへて、再生への道を体験する。まさに「死の修行」である。修行者は観想(瞑想)によって主尊と一体になり、多数のホトケを生成しながら、性的ヨーガを導入した四十九のプロセスを進み、心身にマンダラを構築する。本書は、チベット密教界で最も秘されてきたこの難行を、可能な限りわかりやすく翻訳・解説し、深遠なチベット密教の「死」の知見を公開する。

目次

秘密集会聖者流とは何か
師の選び方・灌頂(師と弟子;灌頂)
ツォンカパ『吉祥秘密集会成就法清浄瑜伽次第』による四十九の修行のプロセス
四十九の修行のプロセス(修行にふさわしい地を選ぶ真実;みずからが瞋金剛となり、教令輪身を生成する真実;障碍の魔をプルパで打ちのめす真実;勝義の防護を固める真実 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

momen

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「性的ヨーガ」を含むチベット密教の修行法を解説した本。重要資料を基にどのようなプロセスで修行を完成させるかを訳・解説している、非常に貴重な内容。当時の仏教において性行為はタブーであり、当書のスタンスも基本的に「性は穢れ」。だが修行内容は、性行為からの妊娠・出産になぞらえて神々の誕生を観想するというもの。性を「生命の神秘を生み出す神聖な行為」とも思っていたからこそ生み出された修行や思想ではないのかと感じた。仏教の教義だけではなく、当時の宗教者が「生命の営み全般」に対してどう思っていたか考えさせられる。

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