内容説明
時代により、噺家により、落語のはなしは絶えず変化しているが、なぜか変わらないのが「はなしの舞台―土地―」である。滑稽な心中未遂の品川、だましだまされる王子、新宿…。江戸から東京へと、それらは巧みに土地柄を取り入れた、はなしになくてはならない地名なのだ。文楽、円生、そして円朝…。「はなしの名人」の語りに案内されて、江戸と東京を自在に行き交いながら演題ゆかりの土地を行く。落語と東京の魅力を再発見する、のんびり東京落語紀行。
目次
野ざらし
品川心中
船徳
百川
悋気の火の玉
文ちがい
佃祭り
富久
藁人形
芝浜〔ほか〕