角川選書<br> 古代日本のチーズ

角川選書
古代日本のチーズ

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  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047032774
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0321

内容説明

聖徳太子はチーズを食べていたにちがいない。「蘇」とよばれた日本独自のチーズは、朝廷への貢納を義務づけられており、長屋王をはじめとする奈良朝貴族、「光源氏」に象徴される平安朝貴族に滋養食として珍重された。そのため諸国の農民が牛からの搾乳とチーズ製造に携わった。乳製品に関する科学的分析と古代史料の考証、発掘された木簡の最新情報を手掛かりに、「蘇」の物性とその貢納制度の実態を解明し、日本のチーズにまつわる古代史に光を当てる。

目次

第1章 古代のチーズ・世界のチーズ
第2章 聖徳太子とチーズ―ミルク文化の伝来
第3章 長屋王とチーズ―木簡で証明された天平のチーズ
第4章 鑑真和上とチーズ―本草書と仏典の乳製品
第5章 醍醐天皇とチーズ―『延喜式』の謎
第6章 「光源氏」とチーズ―平安文化を支えた滋養薬
第7章 後醍醐天皇とチーズ―ミルク文化の消滅

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シルク

9
角川選書ってハズレが無い。これも面白かった。さて「醍醐」と言えば。高校の時、ある先生が何かの拍子に「後醍醐天皇の『醍醐』はチーズの意」と口走った。ちなみに英語の先生、文法の授業でのこと。「後醍醐天皇の『醍醐』はチーズの意」……このことは、クラス中の頭に刻みつけられた。その月の終わり頃、クラスの中で「今月最も自分達の印象に残った知識は何か」と話し合いがなされ、満場一致でそれは「後醍醐天皇の『醍醐』はチーズの意」であった。この本によれば「醍醐」はチーズ……というより、バターオイルに近いものらしいけどね(笑)2018/10/17

印度 洋一郎

2
古代の日本には、大陸から製法が伝わった乳製品が色々あり、朝廷の中にはその生産・管理を所管する部署まであったという。そんな知られざる古代日本の乳製品史を探っている。納税記録から朝廷の乳製品生産体制を推測し、当時最先端だった中国の本草書(医学書)からその製法を紹介。現在の認可された製法とは違うが、バター、ヨーグルト、チーズなど色々あった。どれも食品というよりも薬の一種、又は超高級なサプリとして扱われ、ほとんどの日本人には無縁の代物だったようだ。何しろ、煮詰めて乾燥させたカチカチのチーズを粉末にしていたのだから2011/09/28

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