内容説明
従来、キリスト教は「原罪」に特徴づけられるヨーロッパの信仰として理解されてきたが、本来のキリスト教は、西洋的な思想とは異なっている。霊魂を肉体から分離させて、その永遠性を説くようなこともしない。もともとのキリスト教は、霊を改め、そして高める場としてこの世の生をとらえてきた。その伝統を守り続けているのがギリシャ正教である。聖書の言葉やドストエフスキイの作品を鍵として、その思想と信仰のあり方の全貌を伝える。
目次
序章 ギリシャ正教とは何か
第1章 人生を見直す人
第2章 神の似姿としての人
第3章 誘惑される人
第4章 死ぬ人
第5章 復活する人