内容説明
7世紀から10世紀初頭にかけて東アジアの大国として活躍した渤海は、ほぼ同時期の唐に比しても日本とより深い交渉を持っていた。それにもかかわらず、その成立と滅亡には謎の部分が多い。本書ではその原因を政治的状況のほか、気候変動や火山噴火の影響などにもあると考えて、日本海をめぐる諸学の最新の研究成果に基づき、渤海国の謎を明らかにした。
目次
講演(東西アジアの文化を結ぶ;ナラ林文化の展開―北からの文化の道)
報告(気候変動と渤海の盛衰;ラグーンと渤海外交;火山噴火と渤海の衰亡;渤海の都城と思想;渤海使をめぐる文学;渤海の美術;古代日本と渤海)
パネルディスカッション(東アジアと渤海)