内容説明
武蔵野の野原が、海に沈む境に生まれた江戸は世界にもまれな巨大都市となった。大都市東京の原型を追い求め、事件や人物、生活、風俗などを通して江戸らしさとその性格を見つめてみると、現代の姿がくっきり見える。今なお息づく江戸の精神を日常レベルでときおこす江戸読本。
目次
1 町の風景
江戸っ子の町
3 消費都市の経済と商業
4 武士の生活
5 武士は食わねど
6 大江戸事件簿
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
2
東京出身の研究者による、江戸愛あふれるエッセイという趣。ちゃんと知識と資料に裏打ちされた、江戸のちょっといい話が一杯だ。大飯・大酒大会、九十六文銭の単位の謎、焼き芋は何故「十三理半」なのか?、刺身屋や献残屋(リサイクルショップ)という江戸独特の商売など、読み易くて楽しい。大八車による交通事故や道路占有のために、宝永年間(1700年代)には既に規制が出ていたが、主な原因は「若者の暴走」だったというから、何と言うか・・・。武家屋敷への立ち小便で侍同士が斬り合いになったという事件の顛末は、下らなくて笑った。2011/11/08
つきむらしょうえつ
0
色々なところに発表した文章をまとめたものです。章立てではないですが、町じたいのこと、江戸っ子の生活、武士の生活、事件簿などテーマというか分野ごとにまとめられています。読みやすくて、面白く、読んだあとに背伸びしてもうちょっと詳しい本を読みたくなるような本です。馬鹿二朱と町人の稼ぎと家計、Ⅵの事件簿のところが私は面白かったのですが、何年かして再び読むと違う所が面白く感じるのでしょうね。2016/08/02
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