内容説明
差別は基本的人権の侵害という、わが国憲法にももとる行為であり、誤った観念である。とりわけ部落差別は、わが国における人権侵害の典型的社会現象といえよう。本書は、差別問題に対して、国際的視野に立って積極的に発言してきた著者が、一般読者に向けて、部落差別の実態とそれを生み出した背景について解明し、今われわれは何をすべきかを提言する。緊急に読まれるべき、現代人必見の書である。
目次
1 部落差別とは(部落差別は今日どう生きているのか;社会意識としての差別観念とは)
2 部落はどう作られたか―歴史的解明(部落解放闘争の歴史;水平社創立より敗戦までの闘い;戦後の部落解放運動;越境と矢田教育差別事件;狭山差別裁判;宗教と差別)
3 差別語問題と表現の自由をめぐって(同和教育の現状と課題)