感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陽之理
2
文体に少し時代を感じますが、宗教と離れてブッダの人となりがわかる本です。昔、流行った本だそうです。2013/06/21
空猫
1
原始仏典から阿含経までの仏典として古い資料をもとに釈尊の生涯を再構成し、その言行から読み取れる思想を解説。釈尊の生きた時代と比較的近い時期に編纂された文献とはいえど、既に尊崇の念の表現としての神格化があり、日々の修行生活から遊離した煩瑣な理論の弄びが含まれているわけではあるが、そうした部分は丁寧に避けて、釈尊本人はじめ修行者が目指した生き方に焦点があり、分かりやすく実り多い。筆者が自身の日々の仏道修行の指針とせんとするような真摯さで、誠実な求道者としての人間釈尊を見つめているからこそ生まれた傑作であろう。2025/08/03