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角川叢書
『源氏物語』に仕掛けられた謎―「若紫」からのメッセージ

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784047021419
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0395

内容説明

「雀の子を犬君が逃がしつる」と、べそをかいた少女が駆け出してくる場面で有名な「若紫」の巻。それは、源氏物語五十四帖の世界の仕掛けの糸をさまざまに紡ぎ出す不思議な巻である。紫の上との出会い、藤壷との密会と懐妊、やがて生まれ来る不義の皇子の天皇即位を暗示する不思議な夢解き。これらは、さまざまな意味で「若紫」が『源氏物語』の出発点、物語の核となるものをもつ巻であることをうかがわせる。「若紫」で仕掛けられた糸はどのように『源氏物語』に張り巡らされていくのか。この巻を丁寧に読み解き、『源氏物語』の全体像を浮かび上がらせる書。

目次

第1章 「若紫」、『源氏物語』の始発(「若紫」の冒頭;『源氏物語』の始発、成立論をめぐって)
第2章 垣間見をめぐって(「垣間見」への道、「うつり詞」と明石の君の噂話;垣間見という仕掛け)
第3章 紫の上の物語(紫の上の登場;「ゆかり」の物語 ほか)
第4章 光源氏の禁忌の恋、藤壷の影(光源氏の禁忌の恋、密会をめぐって;桜と禁忌の恋 ほか)
第5章 光源氏の栄華と罪と(光源氏の栄華、王権の物語;光源氏の罪)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mimm

1
「源氏物語」五十四帖の世界の核となる「若紫」、その仕掛けの糸を解いていく一冊。「伊勢物語」のパロディとしての始発や「竹取物語」や「聖徳太子」との共通点など、さまざまな文献から検証してます。紫の上の切なさや藤壺との禁忌の恋、物語に漂う仄かな暗さ…。今もこういう小説とか好まれるよなーと思いつつ、昔のひとも早く続き読みたいよーなんて思いながら、わくわくして読んだんだろうなぁと、古典が少し身近になりました。2015/12/18

ぽん

1
一般向けの読み物、教養書というよりは、『源氏物語』の研究書・専門書であるため、『源氏物語』についてある程度以上の知識がある人じゃないと、読むのがつらいかも知れない。 タイトルの「仕掛けられた謎」が何か分からない。別に何か謎解きをしている訳ではない。「紫のゆかり」のことを謎と表現しているのか?2013/08/14

wang

1
若紫が伊勢物語に似せて書かれたもの。など源氏物語の隠喩表現から成立過程や作者が語ろうとした裏の意味を探る。また表現や年立てなどから執筆単位なども。軟らかい文章。2011/11/18

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