出版社内容情報
文学的な体裁で現れるニーチェの『ツァラトゥストラ』の哲学は、人間肯定の哲学である。「神は死んだ」「永遠回帰」など有名な言葉が独り歩きした感があるこの著作に沿ってその思想を紹介し、著者自身の哲学を語る。
内容説明
哲学全般と宗教、特に仏教の広範な知識をもつ著者による、ニーチェの中核に迫る書。哲学的な議論ではなく、物語あるいは人間のドラマとして『ツァラトゥストラは、このように語った』を扱い、ニーチェの息吹を伝える。プロットにこそ意味があるという立場からそれを詳細に追う。ツァラトゥストラの仕事は未来の人類に一つの目標を与えることである、という信念によって、「超人」「力への意思」「永遠の回帰」の思想を解き明かす試みである。
目次
第1部 神の死と超人(ツァラトゥストラのプロローグ;ツァラトゥストラのスピーチ)
第2部 力への意思(山における第二の滞在、および新たな下山;至福の島々で ほか)
第3部 永遠の回帰(山へ戻る途上―島の尾根を越えて行く;船の上での夢物語 ほか)
第4の最後の部 超人の回帰(山上のツァラトゥストラ;“高貴な人間”の到来 ほか)
未来の哲学(生きることは苦しみである!;新しい基本的な感情―無常であること ほか)
著者等紹介
湯田豊[ユダユタカ]
1931年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。文学博士。インド思想史および哲学専攻。神奈川大学名誉教授。訳書に『ウパニシャッド』(2000年大東出版社日本翻訳出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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