角川叢書
国宝 仁清の謎

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784047021181
  • NDC分類 751.1
  • Cコード C0372

内容説明

現行の文化財保護法で国宝二点、重文十九点、旧国宝としては11点もの指定を受けた仁清の色絵陶器。江戸初期の寛永文化期には王朝風の「雅」なやきものとして武家社会に支持され、その後、忘れ去られていた仁清陶が、近代に国宝となって復活したのはなぜか?「京焼の祖」をはじめ、さまざまな顔をもつ「謎」の陶工仁清の実像に迫り、その色絵陶器が各時代に受容されてきたプロセスを、御室焼と茶匠金森宗和、旧国宝の大半を所持した丸亀京極家、大正期の数寄道具などの諸点から探るとともに、そこに投影された時代と社会文化を描く。

目次

第1章 近代化のなかの国宝仁清
第2章 つくられた仁清像
第3章 遅れてきた京焼、御宝焼
第4章 金森宗和と仁清
第5章 京極家の数寄道具と仁清茶壷
第6章 色絵茶壷の実相

著者等紹介

岡佳子[オカヨシコ]
1954年、福岡県北九州市に生まれる。京都女子大学大学院文学研究科修士課程修了。日本文化史・陶磁史専攻。京都市社会教育振興財団職員、京都市歴史資料館嘱託を経て、現在、大手前大学人文科学部助教授
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感想・レビュー

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umeko

12
野々村仁清は、多くの作品が国宝に指定されているにも関わらず、その生涯は明らかではない。その研究史と仁清の実像に迫る内容。様々な史料を丁寧に読み解き、僅かな断片をパズルのように組み立て、仁清の生きた時代から、包み込むようにその実像に迫る過程が面白かった。特に御室窯の成り立ちから、作品が広まる過程は、非常に興味深く読んだ。面白かった。2016/02/24

tnk

0
洛西で作陶した仁清・乾山の碑が清水寺に建立されることは非常に面白い。彼らの顕彰が、東山の陶工による近代の産物という要素を多分に含むことを象徴する。 著者の「近世京焼の研究」のほうが京焼概念の成立やその意味について論考が深いが、個別事象はこちらが詳しい。2018/12/10

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