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角川叢書
戦国を往く連歌師宗長

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784047021129
  • NDC分類 911.2
  • Cコード C0395

出版社内容情報

戦国乱世のどん底を性来の明るさで生き抜いた文芸芸人宗長。連歌師の内弟子となり、宮廷・武家へ出入りし、人気宗教家一休に参禅した彼が、駿府の大名今川家の庇護を受け晩年の日々を綴った記録に世相の表裏を読む。

内容説明

戦国乱世のどん底を生来の明るさで生き抜いた文芸芸人宗長。連歌師宗祇の内弟子となり、宮廷・武家へ出入りし、人気宗教家一休に参禅した彼が、後半生、駿河の戦国大名今川氏親の庇護を受けて手記を綴った。歴史学と古典文学のふたつの分野にまたがり、文献の博捜と現地調査により、多くの新知見を学界に発表し続ける著者が、この手記をもとに、宗長が語る戦国時代の世相を読み解いた好著。

目次

第1章 合戦に出会う旅
第2章 連歌とは何か
第3章 宗長を追う
第4章 ユーモアを忘れずに
第5章 老いの果ての失意
第6章 宗長追慕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

97
今ではすっかり忘却の彼方に消えてしまった国民的文芸娯楽、連歌の宗匠が主人公である。歌日記の言葉書が詳細で『実隆公記』と言う戦国時代を代表する日記作者である三条西実隆と親交があったため、連歌師がどのような存在であったかが如実にわかるようになっている。国文学と中世史の間に位置する作品であるが、門外漢にもよく理解できた。「乱世に人の輪を作った男」と言うキャッチコピーが相応しい秀逸な読書体験であったことでうふよ。2024/01/23

軍縮地球市民shinshin

12
連歌師は地方の戦国大名と京都を結ぶ存在だと分かった。そのため連歌師はしょっちゅう旅をしているが、戦国の世のため合戦が起こっていてまっすぐ行けず大幅に迂回を余儀なくされる、あるいは目的地に行くこと自体を断念せざるを得ず、といったこともあったらしい。中には戦国大名同士の和睦の使者の役目も担っている。宗長は武田信虎と今川氏親の和睦をとりなしている。85歳と長命を保ったが、師である一休と同じ地で死ぬことはできず、保護を受けていた氏親が死に氏輝になるとなかば冷遇され、晩年は不遇だったようだ。2020/01/31

ナタネ油

2
拾い読みしていたが、今回通読。連歌集と紀行文から地方の権力や都市、交通の様相を明らかにする。古文書の検討とも合わさって、歴史学と文学を横断する著者の研究の魅力が遺憾なく発揮されている。2021/09/16

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