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出版社内容情報
この学び舎に集う学生らに求めることは、ただ一つ――莫大な資本を能動的に生み出し、それを巧みに扱える人間になっていただきたい。
内容説明
「ありとあらゆる手段を用いて、資産額をより多く積み上げてください―最終的な上位三名へ、入学の権利が与えられます」全てに『金』が介在する高校―長者原学園。そこは国家経済特別指定学園として積極的に個人資産を増やすことが推奨され、在学中に積み上げた資産は卒業時にほぼ自分のものになるという、破格の『稼げる学園』だった。その入学セレクションを受けにアメリカからやってきた獅隈志道は、とある理由から金が嫌いな少年。「金じゃ手に入らないモノが欲しい」という彼は、金で釣ろうとする院瀬見琉花子の誘いを断って、生真面な少女・芹沢在歌とセレクション通過に向けて共同戦線を張ることに。だが彼らの前に、琉花子が立ち塞がり…?果たして誰が“ビリオネア”に届き得るのか?
著者等紹介
黒鍵繭[クロカギマユ]
6月22日生まれのラノベ作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
27
積極的に個人資産を増やすことが推奨される国家経済特別指定の長者原学園。その難関入学セレクションに金が嫌いな獅隈志道が挑む学園サバイバル。あらゆる手段を用いて資産額をより積み上げ、上位3名のみに与えられる入学の権利。アメリカからやってきた志道が、金で釣ろうとする院瀬見琉花子の誘いを蹴り、総理大臣の娘で真面目な芹沢在歌と共同戦線を張る展開で、必然的に琉花子と対立する構図の中、どん底からひっくり返してみせる鮮烈なインパクトにはカタルシスがあって、その余韻すらぶち壊す背景も明らかになった今後の展開が楽しみですね。2024/07/25
碧海いお
16
発売前に試し読みをして続きが気になったので読んでみました。ライトノベルにしたら、固い設定のように思えましたが、現代では金融教育の授業をやっているので、こんなものなんかな。登場人物が高校生ですが、酒とたばこが出てきても不思議じゃない世界。学園マネーゲーム。 終わり方からして、続きがありそうですね。よりによって主人公に伏線ですか。2024/08/12
シノミヤユウ
10
続きが気になる!金で買えないモノを求める主人公と、求めるモノを金で掴み取らんとする者達の譲れない駆け引き。一筋縄ではいかず、掴みきれないキャラ達の意図が、マネーゲームでの行動と推移で露わになる瞬間の衝撃が気持ちいい。金を求めて全力で争い合った末の景色、試験の中で掴み取ったモノ。それは雨のように仄温くもほろ苦く、虚しい。だからこそ、己の根本を揺るがされる彼らが、今後如何にして金を動かすのか楽しみです。積み重ねられた金と感情、そして信念を問い直す、シビアでビターな学園マネーゲームものでした。2024/08/07
真白優樹
10
在学中にお金を稼ぐことが可能で稼いだお金は卒業時に自分の物に出来る学園の入学試験で、お金嫌いな少年と総理大臣の娘である少女が出会い始まる物語。―――黄金へ至る解、その道を舗装しているのは正しさ。 お金を稼ぐための騙し合い、奪い合い。正に頭脳バトル的なぶつかり合いが繰り広げられる中でコンビを組んだ二人が戦う物語であり、正解を求め新たなお金の流れを創り出す、一種の爽快感がある物語である。生み出し作りだした先に待っている結果、裏に隠れるのは誰も知らぬ、仮面。果たして次のゲームとは。 次巻も勿論楽しみである。2024/07/26
椎名
9
学園マネーゲームもの。金じゃ手にはいらないモノが欲しいという主人公が一番に金を動かせてしまう、という設定は皮肉ながら良い。しかしいまいち誰の境遇にも入れ込めず、淡々と読んでしまったのだが、最後の最後にひっくり返してきた設定が表面だけ作ってる感の根本になっているのかもしれないなと思ったり。もうひと盛り上がり欲しかったところ。2024/08/10