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出版社内容情報
「安心して。私は生き返る。全部忘れちゃうけど、次も絶対あなたを好きになる」
そう言って最初の彼女は死んだ。
【死体人形】――それは人間の死体を再利用して作られた、人格を持つ自動人形。
法的には【物】と扱われる彼らを巡り、世界を二分した戦争が続いていた。
祖国を滅ぼされた皇子にしてとある特殊な能力を得た少年・サクト。
彼はかつて死体人形の少女・ノアに助けられるが、落ち延びる途中で彼女は破壊されてしまう。
その後、初期化されて記憶を失ったノアと、死体人形を演じるサクトは同じ部隊に所属することとなり……?
輪廻し続ける少女。
この残酷な世界で一人の死体人形を愛する少年の危険性を、まだ、誰も知らない。
内容説明
「安心して。私は生き返る。全部忘れちゃうけど、次も絶対あなたを好きになる」そう言って最初の彼女は死んだ。“死体人形”―それは人間の死体を再利用して作られた、人格を持つ自動人形。法的には“物”と扱われる彼らを巡り、世界を二分した戦争が続いていた。祖国を滅ぼされた皇子にしてとある特殊な能力を得た少年・サクト。彼はかつて死体人形の少女・ノアに助けられるが、落ち延びる途中で彼女は破壊されてしまう。その後、初期化されて記憶を失ったノアと、死体人形を演じるサクトは同じ部隊に所属することとなり…?輪廻し続ける少女。この残酷な世界で一人の死体人形を愛する少年の危険性を、まだ、誰も知らない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
人口減少に直面して、法的には物と扱われる「死体人形」を巡り戦争が続く世界。亡国の皇子で特殊な能力を得た少年サクトと、戦う死体人形の少女がノアが繰り返す再会と別離のファンタジー。かつて逃げるところを助けられ、破壊されて初期化された死体人形の少女ノア。彼女と同じ部隊に配属され、かつての記憶を持たない彼女と共に戦うことになったサクト。際立つ死体人形の特異性や様々な形で亡国への執着が描かれる中、それでもノアを何とか守ろうと奔走する彼が直面する結末にはなかなか来るものがありましたけど、これからの展開に期待してます。2023/09/24
真白優樹
10
人間の死体から作られる兵器の是非を巡り二分された世界が争う近未来で、兵器の少女を愛する少年が、兵器を演じ戦場で戦う物語。―――例え鬼となりて傷つこうとも、只一つの願いの為に。 命が簡単に散り、倫理観も何処か狂った世界の中、絶望的な作戦の中で戦い抜く物語であり、独特の重さと切なさの中に激しい熱さのある、心揺さぶられる物語である。一つの戦果を掴めど、多くを失い。それでも無くしても、また戦い抜く。終わりの見えぬ戦争の中、少年はいつか望む未来へと辿り着けるのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。2023/09/25
尚侍
6
とっても面白かった。世界観もさることながらキャラの設定が良く、非常にバランスの良い作品に仕上がっていたと思います。ただ、それがゆえに個人的には書籍ではなくマルチエンディングのゲームでプレイしたい内容でしたね。その場合おそらく本巻がトゥルーエンド一歩手前くらいの構成になるでしょうが、ノアの過去エピソードやアズサルートなどいろいろ読んでみたいエピソードが思い浮かぶので、20年くらい前であればそういう世界線もあったのかなという点で感慨深いものがありました。2023/10/14
mag
6
人間の死体を再利用して作られた人格を持つ死体人形・ノアと、人間でありながら特殊な力を持ち死体人形のフリをするサクトの物語。 世界を二分する戦争が続く、2071年を舞台に繰り広げられたお話でした。 人格を持ちながらも再利用可能な「モノ」として扱われる死体人形。そして、そんな死体人形を巡った戦争。設定と物語背景があまりにも重厚で、展開も重くならないはずもなく、ずしんとくるものがありました。 そんな残酷さの中で築かれてくサクトとノアの関係性には目が離せないものがありましたね。 今後の展開がまた楽しみです。2023/10/02
はじめまこと
5
少量の希望は絶望のエッセンスってそれはるか昔から言われてるやつ 1巻くらいは救いを用意してくれても良くないですか 面白かったですけども 絶望は面白いから困るんだよ 設定を聞いて僕が真っ先に思いついた展開をちゃんとやってくれて良かったです2023/10/10