内容説明
2人に1人ががんになる時代。手術を乗り越えれば…と思っていたが、退院こそが始まりだった―仕事と育児と治療の両立、体力の低下、将来への不安、押し寄せる罪悪感。がんは自分の一部なんだ、と受け入れ、5年をかけて家族と共に再生していく退院後の「闘病後期」の日々を描く。
目次
治療法を決めるのは…私?
さーちゃんのママからがん患者へ
「やりたい」を叶えてくれる病院はどこ?
がんを知られたくない
かわいそうの呪い
いよいよ手術へ
退院は始まりだった
「大丈夫だよ」と言ってほしい
ママの中にいるバイキン
空っぽの心
どうにかしなきゃと前を向く
片づけをして見えてきたもの
小一の壁と術後5年目
著者等紹介
内野こめこ[ウチノコメコ]
ライブドアブログ公式ブロガー。長男が生後半年のころからほぼ毎日の記録をつづったブログ「うちのこざんまい」が絶大な人気を集める
藍原育子[アイハライクコ]
編集者・ライター。出版社に勤務後、2004年よりフリーランスに。2013年に乳がんを患い、右胸の全摘手術を行う。インプラントによる再建手術、5年間のホルモン治療を経て、現在経過観察中。近年は医療系の記事を中心に執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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たまきら
42
母が二回乳がんになったのでこのがんには個人的な思い入れがあります。50年近く前の治療法と今は全然違いますが、患者が体験する辛さに変わりはありません。母は自分の辛さを隠すことはありませんでした。どちらかというと仲間同士で語り合い、励ましあっていた姿を覚えています。辛さは言ってくれないとさらにわからない。数多くのエッセイマンガを読むと、心の治療の一環として描いている人も多いことに気づきます。やっぱり心うちを明かすのは大切なことなんだと思います。2023/02/02
Twakiz
27
医療系ライターの方の乳がん闘病記,絵はかわいいのだけど内容は重い.「知識」として知っていたことと当事者となった体験では大きく異なるのだと知る.「怪しげな情報に惑わされないで」と記事を書いていたご本人が占いにすがったりされる場面が象徴的.「がんばれ」も「可哀そう」も「初期でよかったね」も「もっとつらい人もいる」もすべて追い詰める言葉になりうる.やっぱりですね,がんは「検診の意義が証明されているがん検診をきちんと受ける」に尽きる.女性なら乳がん・子宮頚がん.大腸がん・日本人は胃も.2021/07/25
くさてる
21
医療系の記事を書いてきたライターさんによる乳がん体験記をコミック化したもの。乳がんに限らず、病気というものはひとくくりに出来るものではないけれど、大きな経験をした苦しみと哀しみ、いらだちやさみしさなどを、ひとりひとりの体験として知ることには意味があると思います。柔らかくて見やすい絵柄、添えられている解説が分かりやすいことなども良かった。おすすめです。2021/04/10
ごへいもち
20
やっぱりこんなふうに心が揺れるだろうなぁ。読友さんご紹介本2021/04/14
サク
13
記録2021/09/08