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内容説明
既に終わってしまった世界、エンドベイル―。人が魔族に敗北したこの世界では、異世界から人間を召喚しては無残に殺戮されるデスゲームが日々、繰り広げられていた。そして今回も現代から何も知らない人々が集められたのだが、そのなかに偶然、紛れ込んだ一つの異分子―「俺が今この瞬間に、運営者であるお前を殺したら、ゲームは終わるのか?」かつては裏社会で“調整者”と呼ばれていた高校生、凪平凌真。社会の均衡を保つための存在、危険因子の抹殺、殺し屋専門の殺し屋だった彼は状況を理解し密かに微笑む。「少しは愉しむことができそうだ」決して覆るはずのなかった人類と魔族の力関係は、やがて崩れ始める―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まっさん
21
★★★☆ 前作の「罪人楽園」が刺さりに刺さりまった作品だったために購入した今作。結論から言ってしまうと、内容はとても面白いのにタイトルで少し損をしているなという印象を受けた。物語は魔族の進行によって人間が家畜以下の存在に位置づけられた世界。そんな世界に地球にて裏社会最強の調整者として君臨する一人の男子高校生が転生し、人類の反逆の道標となるお話。前作同様に登場人物がばたばたと死にまくり、更にゴブリンなどの魔物によるレ〇プシーンも描かれるなどなかなかハードな作品だった。しかし、この部分に関してはほとんど直→2021/06/20
しぇん
20
人は簡単に死んでいきますが、水城先生の作品にしては狂気などが足りなかったかなと。主人公も任務には忠実な中で退屈にうんでるかんじでしたので、狂気とか特になかったです。魔王の正体もまぁそうなんだろうなという感じでしたが、果たして続刊でるのか?が疑問です2021/01/23
かっぱ
15
現実世界で殺し屋をしていた少年がとあることをきっかけに異世界でデスゲームを演じる物語。他を寄せつけない能力を持ち合わせた凪平が抱えていた"退屈"という感情。圧倒的に秘めた悪役としてのポテンシャル。異世界で対峙する強敵の数々。凪平のキャラクター性がしっかりと描かれていることで、単なる俺TUEEEとは違う味わい深いカタルシスが演出されているのは良い。臨場的な戦闘描写に、丁寧な構成も光って、ダークファンタジーの物語のその続きが気になるシリーズの幕開けだ2021/02/01
真白優樹
11
雇い主の娘を守りながら殺し屋殺しを遂行する少年が、魔族に支配された世界へ召喚され始まる物語。―――退屈を越えた非日常、故にこそその異常は輝く。何もない、ただ絶望を与える為だけの悪趣味すぎるゲームでどんどん死んでいく一般人達。そんな中、少年が魔物をぶちのめし、魔族とギリギリの状況で命のやり取りを繰り広げていく物語であり、息もつかせぬ、息も詰まるような密度の戦いが光る、何処か昏い面白さのある物語である。一つのゲームを終わらせどまだ続く地獄。果たして少年は、彼女の願いを叶えられるか。 次巻も勿論楽しみである。2021/01/30
ℳℯ
9
★★☆☆☆ 定番のデスゲームに主人公が悪という設定を盛り込んだ一冊。初読みの作者さんだが、他の作品もこんな感じなのだろうと想像できた。厨二病全開なので、かえってストレスもなくスラスラと読み進めることができる。しかしありきたりというか、なんとなく分かってしまう展開が私には物足りなく感じてしまった。 総評を簡単に言えば、読んだぶんにはいいけれど、買うのはちょっと控えたいという感じ。しかし設定自体は好みなので、次巻に期待するとしよう。2021/02/04