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内容説明
ヒーロー化されてきた歴史を見直し、「実像」を描き出す。2015年NHK大河ドラマ『花燃ゆ』主人公の兄、吉田松陰に迫る!
目次
私と吉田松陰
松陰誕生とほどこされた教育
兵学師範への道
兵学師範としての旅立ち
長崎・平戸遊学
江戸遊学
脱藩と奥羽歴訪
下田踏海
野山獄
松下村塾
狂熱の季節
江戸送り
死
高杉晋作と久坂玄瑞
維新の元勲
松陰とは
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年、和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。78年、「深重の海」で第79回直木賞受賞。歴史小説の第一人者として知られ、信長を描いた『下天は夢か』をはじめ、秀吉、家康を主人公とした『夢のまた夢』(95年第29回吉川英治文学賞受賞)『乾坤の夢』の「夢三部作」はベストセラーとなる。2005年、第53回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
44
ふとしたことから、興味が湧き、本書を読んでみた。昔食べたラーメンには思い出補正がかかる。思い入れのある著名人は神格化する。少しこの本を読んで、人間味を感じられることとなりました。いつの時代も完璧な人間はいないし、だからこそ、時代を超えて対話するために書物がある。この本を読んで膝を打つことはなかったが、安心できた。2019/02/06
ロビン
18
kindleunlimitedにて。直木賞作家の津本陽が、尊崇されがちな吉田松陰の様々の「神話」を疑い、その生涯をつとめて冷静な見方と筆致で描いた本。伊藤と山県は松陰を「師匠」と敬愛していたわけではなく、一定の距離を置いたり、自分の立身に利用したりし、挙句は軍国主義教育の主役として使ったと。本当の意味で松陰の弟子であった人たちは純粋な部分がありー詩的でありー信念のために一身を擲つことを厭わなかったが、ごく現実的で政治的な、散文的な人間である伊藤たちは結局世俗の栄華を誇った。自分が可愛かったのであろう。2024/09/15
ようはん
18
吉田松陰の人生を見ると割と過激で突発的な行動も多く家族や周囲の近しい人からの視点からすると結構危なっかしい存在ではあるけど、それでも家族が最後まで見捨てず応援してくれたのは龍馬にも通じる物がある。2022/05/01
getsuki
5
いくつか松陰関係の著作を読んできたが、客観性を持って書こうという著者の姿勢には好感が持てる。少々本筋からはズレてしまうのだが、年少期の養育・教育がいかに大切かを考えさせられる。彼はあまりにもまっすぐ過ぎた。これが平和な時代だったら、と。2015/03/13
ばしこ♪
4
強い信念と粘り強さを持った素晴らしき教育者だと思う。吉田松陰、若くして亡くなったその生涯は、賛美に値する。2016/12/01