- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
内容説明
戦後、中華人民共和国建国のために働いた日本人がいた。鉄道や製鉄所の技師として、従軍医師や看護婦として、空軍創設の教官として、好むと好まざるとにかかわらず協力を要請され、革命に参加しなければならなかった。それを「留用」という。これは中国から「国際友人」とたたえられる人々の、知られざる日中戦後史である。
目次
第1章 大陸の動脈を支えた日本人
第2章 命を守った日本人
第3章 空軍創設に協力した日本人
第4章 後方の日本人
第5章 友好の懸け橋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
29
ドキュメンタリーをまとめたもの。「抑留」という言葉は耳にしたことがあったとしても、「留用」はあまり馴染みがないと思う。太平洋戦争終結後、中国政府に引きとめられたり、自ら残ったりした人たちがいた。友人の祖父がまさしく留用させられた方。高い技術力をもっていたがために、戦後数年間中国政府に技術力の提供を求められた。こういった方に対する保障がないと知り、悲しくなった。自己犠牲を払ったのに、まともな職につけないだけでなく、差別されていたそう。読みづらいところもあるが、日本人として知っておくべき歴史だと思う。2019/04/01
tecchan
0
中国誕生の瞬間、天安門の上空を編隊飛行した中国空軍を育てたのは日本人達ということを初めて知った。敗戦後、大陸に残された日本人の中には、祖国に帰りたい思いを持ちながら様々な状況により帰ることができなかった人々がいた。技術などを買われ、中国建国のために働いた多くの日本人の物語を描いている。祖国に見捨てられ棄民となった日本人達の苦難な歴史。2020/11/08




