出版社内容情報
「価値の遠近法」「いのちの汀に立つ」「存在の欠損と向き合う」。生きていくうえで大事なことは、おとなの背中の佇まいから伝わる。臨床哲学の立場から現代社会の〈いのち〉を考える、やさしい哲学エッセイ。
内容説明
あえて知らないふりをして。“思考の肺活量”を高める、鷲田清一の哲学エッセイ。
目次
1 伝えること/応えること
2 おとなの背中
3 人生はいつもちぐはぐ
4 ぐずぐずする権利
5 言葉についておもうこと
6 贈りあうこと
7 東日本大震災後2011‐12
著者等紹介
鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。関西大学文学部教授、大阪大学大学院文学研究科教授、同大学文学部長、理事・副学長、総長をへて、現在、大谷大学教授・せんだいメディアテーク館長。専攻は哲学・倫理学。著書に、『「ぐずぐず」の理由』(読売文学賞)、『モードの迷宮』(サントリー学芸賞)、『「聴く」ことの力』(桑原武夫学芸賞)など、多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
54
約8年ぶりの再読。鷲田先生の視線は、優しく、深いだけなく、強さもある。奥行きがあると言うのか、思考の時間軸が長いのだと思う。不定期であっても、継続的に触れたい文章であり思考である。2024/06/22
寧々
21
新聞掲載の文章を集めたもの。全て短編で読みやすい。教育者として、受け止めて伝えることに共感。今の社会では教育者が子供に質問するのが自然になりつつ、本当は逆だよなぁと。子供から自発的に質問し学ぶのが私も良いと思う。後半では東日本大震災のことが描かれていたが、読者に伝え考えるきっかけを与えてくれる感じなので、読んでて充実感あり。押し付けがましくないところが素敵だ。この本を勧めてくれた友人に感謝したい。2015/05/23
魚京童!
16
読めるぞ、私にも鷲田が読める!とか思った。常にこうやって書けよ。おとなになったから読めるんじゃなくて、いつもわけわからない書き方をしていた鷲田が悪い。平易に書きなさいって言われてるはずなのに、言葉を選ぶ。意味が繋がらない。あたらしいことばを使う。どこと繋がっているかわからない。そんなことを思っていた現代文はどこへ行ったのだろうか。つまらん感想述べやがって。2024/06/22
けんとまん1007
16
手元において、ふっとした時に手に取りたくなる本。鷲田先生の思いが、わかりやすい短文で、繰り返しこころの中に染み込んでくる。今の出来事の意味、そこから派生して過去・未来へも思考が羽ばたくような印象。そのうえ、地に足をつけて、自分自身の思想も見直しながら、次につなげる。我々は、次の世代へ繋がなくてはいけないのだと、ますますそう思う。それを思うと、今の時代、それをリードすると言われている人たちのプアなものに気づく。しかし、それは、自分たちの鏡でもあるのだということを、強く思う。だからこそ、動かないと。2016/10/15
魚京童!
11
これなんて2周目だよ。よくわからんよね。検索がゴミすぎる。統一性がない。同じ本が検索で出てこなかったりするのを改善してほしいよね。2024/11/10