出版社内容情報
TPP、半島・尖閣有事、普天間問題――。ベストセラー『戦後史の正体』を著した孫崎享と、日本の権力構造を取材しつづけてきたK・V・ウォルフレンが、日本を思考停止させる「対米追従システム」の正体に斬り込む
内容説明
TPP、半島・尖閣有事、普天間問題―。日本人はいつまで騙されつづけるのか?日欧気鋭の論客が、日本を思考停止させる“対米追随システム”の正体に斬り込む!
目次
第1章 幻想の日米同盟
第2章 尖閣と沖縄をめぐるアメリカの思惑
第3章 誰が政治改革を殺すのか?
第4章 官僚とメディアの支配する国
第5章 米国を警戒するヨーロッパ
第6章 日本は「独立」できるのか
著者等紹介
孫崎享[マゴサキウケル] [Wolferen,Karel van]
1943年、旧満州国生まれ。66年、東京大学法学部を中退し外務省に入省。英米やソ連、イラク、カナダ駐在ののち、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。防衛大学校教授を経て2009年に定年退官
ウォルフレン,カレル・ヴァン[ウォルフレン,カレルヴァン]
ジャーナリスト、アムステルダム大学名誉教授。1941年、オランダ・ロッテルダム生まれ。82年より日本外国特派員協会会長を務め、「フォーリン・アフェアーズ」、「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」などに寄稿している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
B-Beat
26
◎著者名を連ねるカレルさんと孫崎さん。この両者による安倍さん再デビューした頃の対談集。この両者の著書は既に何冊か読んだが、自身この2年ほど政治の動きに大袈裟ながら挫折感を懐いていた時期だったような。 幻想の日米同盟から最終日本は独立できるのかまで。中でもTPPについて。企業が市場のある国の政府を訴訟可能で誰が裁判するか未定、かつその判決がその国の法律に優先する仕組みがあると。たかだか市場に関する協定のような感じを与える各メディア。む~む、メディアに騙されるわけにはいかないな。改めてそんな思いが沸々と。2015/03/01
壱萬参仟縁
22
〝日米同盟〟というフィクション(17頁~)。 アメリカは大人の国、 日本は子ども(12歳の少年)の国。 これでは、同盟とは程遠い。 原発輸出のぱしりになるのも仕方ないのか。 ウォルフレン氏は、毎年2千億円もの税金 を米軍のために捧げる(25頁)が、 確かに、思いやり予算はやる必要ない。 そんな税金があれば、非正規雇用者に 所得補てんで再分配すればよい。 日経は財務省の広報部門のようである(146頁)。 2014/04/21
アンゴ
4
「戦後史の正体」の孫崎亨氏と「誰が小沢一郎を殺すのか」のカレル・ヴァン・ウォルフレン氏対談本。オランダ人ジャーナリストのウォルフレン氏の方が日本人を客観視して本質的に理解している様に思える。少なくとも沖縄県民の気持ちは孫崎氏より正確に汲み取っている。孫崎氏はやはり高級官僚としての庶民理解に限界があるのだろうか。日本人ではなかなか気づかない新しい視点を示してくれる。明治に確立され敗戦でも根本は変わっていない官僚支配からどうやったら我々は脱却して真の民主的独立を手にすることができるのか考えさせられる。2014/04/10
Isamash
2
元官僚孫崎享とカレン・ヴォン・ウォルフレンの対談。中国詣を実施した小沢一郎の高評価等、同意出来ない意見もあるがウォルフレン氏の洞察力は魅力的。「ジャーナリストは権力を監視したりまた批判したりする前に、まず事実を分析する力が大切」、「日本を含め独立した国の人々に必要なのは愛国心。ナショナリズムと愛国心は区別しなければなりません」、「アメリカという国は世界中で様々な陰謀をはりめぐらし周到に練られた計画を実施しているように思われがちです、しかし全く反対のように私の目には映ります。実は戦略など持っておらず・・。」2021/06/11
wearnotequal
2
日本はまだ独立できてない。理由はアメリカの庇護下にあるから。理想は官僚主導を脱却し独自性を持つ政府の実現。アメリカに頼らない防衛体制の構築なのだろうと思う。2014/12/21
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