感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アマニョッキ
30
「Ilove youの訳し方」で気になった齊藤芳生さんの短歌集。この手の本は欲しいと思ったときに買わないと手に入らなくなってしまうと痛感しているので迷わず購入。福島、東京、アブダビで詠まれた短歌はどれも力強く、生命を感じる。「日陰行く黒い日傘よ この国の母たちはかくも光を嫌う」「この子はやさしい恋をしている 妹の髪にとどまる白き花びら」「私など全てなかったことにして砂漠は夜に溶けようとする」2017/08/24
sa-ki
2
福島、東京、アブダビで詠んだ334首。福島の歌は地元だけに景色が目に浮かぶ。(私の高校の後輩に当たるらしい) 知らないはずのアブダビの砂埃や熱風も歌を通して押し寄せてくる。妹さんが嫁ぐ日を歌った「五月吉日」は、妹がいる身として共感した。2014/07/23