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短歌を作るこころ

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784046519641
  • NDC分類 911.107
  • Cコード C0095

内容説明

私たちは聞くように観、見るように聞いている。詩の内容である感動は、瞬間的なひらめきとして来るが、それは過去に集積し現在保有する総ての精神力が一瞬に働くときに結ぶ直観像だといってもよい。あるときは切実に、強烈に、あるときは太く大きく、またあるときは微かに、鋭く、すべて生に即して直接に詠歎しようとしたので、これが抒情詩としての短歌だ。芸術にとって「写実」は母なる大地である。写生が生命の表現であるというのは、短歌の真髄であるばかりでなく、広く芸術というものがそうでなければならぬものである。吾々はどこまでも「言葉のひびき」というものを生命とするから、「色や光や力」をも「ひびき」の中に篭めようとするのだといってもいい。その言葉から感ぜられる響きは聞こえるような見えるような触れうるようなものである。自然の機微を見る者は敬虔になる。佐藤佐太郎の作歌入門書、不朽の名著。

目次

第1章 作歌入門
第2章 作歌真
第3章 及辰園歌話
第4章 実作のための歌論断片
第5章 純粋短歌
第6章 自歌自註

著者等紹介

佐藤佐太郎[サトウサタロウ]
明治42年、宮城県柴田郡大河原町大字福田に生まれる。大正15年、一七歳で「アララギ」に入会し、斎藤茂吉に師事。昭和20年から歌誌「歩道」を主宰する。読売文学賞、現代短歌大賞、迢空賞、日本芸術院賞等を受賞。芸術院会員。昭和62年、永眠
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

双海(ふたみ)

15
大いに学ぶところあり。著者の歌では、「夕光(ゆふかげ)のなかにまぶしく花みちてしだれ桜は輝を垂る」が好き。凡手ならば「輝てをり」とするところを、「垂る」という言葉を導くあたり、本書で幾度となく説かれる「写生」の賜物であると思う。「たとえば瞬間が永遠として定着されているのが歌の表現だ」・・・御意。2019/08/23

双海(ふたみ)

9
再読。珠玉の言葉が並ぶ。「短歌が、祈りのような告白であるのは、詩の純粋と崇高との印である。私たちはそう覚悟して強く立たねばならない」「たとえば瞬間が永遠として定着されているのが短歌の表現だ」「すべての表現は限定しようとする動きであり、結晶しようとする意志を持っている」2021/05/04

仁藤

3
ものを見て輝き響きとらえては声調とおりおもむくままに 75点2024/01/21

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