出版社内容情報
『新古今和歌集』研究の最も詳細で基本的な研究書。三十年ぶりに刊行!
技巧を尽くした華麗な歌のすべてを読み解き、和歌文学のみならず日本文化を知るためにも役に立つ! 同時代の批評や享受史にも目を配っている。第一巻には、真名序・仮名序・春歌上・春歌下・夏歌を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山がち
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春の歌も、淡雪や後鳥羽院の水無瀬川の歌など趣向の凝り方から面白い歌がいくつが見られた。しかし一番面白いのは夏の歌で、清涼感であったり雨などの感じであったり、決して古今集では感じることのできない世界が、それも私の好きな感じの情景があって非常に楽しかった。たった一巻しかなくて、あまり重視されていないだなんて本当にもったいなかった。ほととぎすしか重視されている歌材がなかったからこそこれほど素敵な歌がたくさんできたのではないかという思いがするが、それよりは題詠によってできたと考えたほうがおそらくは妥当なのだろう。2014/01/22
Э0!P!
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一冊15000円に値する情報量。初めて知り得た歌の題材(鵜飼舟)もあり、好まれる組み合わせ(郭公と橘)の発見もあり、勉強になった。2022/02/23