内容説明
人間と自然の関係はどうあるべきか―。たび重なる挫折に屈することなく、周囲の人・モノをいつくしみ謙虚に生きた偉大な農民俳人・一茶が、最晩年に辿り着いた「雅鄙混交」の美学。そして「他力」と「自力」のバランスを唱えた一茶の精神生活に学ぶエコロジー。新たな小林一茶を発見する。
目次
第1章 “鄙び”のエコロジー(帰郷後一年目、文化九~十年)
第2章 鄙びからヒューマニズムへ(結婚、第一子の死、文化十~十三年)
第3章 風土性の深化(北信濃定着、文化十四年~文政元年)
第4章 「さと」から授かった「悟り」(第二子の死、その後、文政元年~二年)
第5章 謙虚に生き続ける(発病、第三子の死、文政三~五年)
第6章 独立自尊(妻の死、第四子の死、文政五~八年)
第7章 エコロジーは次代との縁からはじまる(再婚、最後の子、文政八~十年)
著者等紹介
マブソン青眼[マブソンセイガン]
本名はLaurent MABESOONE(マブソン・ローラン)。俳人、比較文学者。1968年、フランス生まれ。パリ大学大学院日本文学研究科博士課程修了(D.e.a.)。早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、博士(学術)。十文字学園女子大学短期大学部、信州大学非常勤講師。「海程」同人、「青眼句会」主宰、国際俳句交流協会会員、俳人協会会員。句集に『空青すぎて』(第3回雪梁舎俳句大賞―現・宗左近俳句大賞―受賞)など。1996年より長野市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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