内容説明
女性俳句史上、ひとつの画期といわれる中村汀女、星野立子、三橋鷹女、橋本多佳子の四T時代。女性俳句の礎を築いた四人を軸に、伝統派、革新派、境涯派、自由律派などが個性的な作風を展開する。卓越した作品ゆえに代作説まで出た沢田はぎ女、夭折の飯島みさ子と村山たか女、作家吉屋信子、舞踊家武原はん女、新橋芸者竹田小時と下田実花、銀座の女将鈴木真砂女など、女性俳人たちの織りなす十七字の人間模様。
目次
黎明を拓くひと―沢田はぎ女
古金襴のひかり―高橋淡路女
冬日まぶしく―中塚たづ子
リラの花咲く国を恋に続けて―ミュラー初子
花のいのち―田畑三千女
美しき月日―吉屋信子
知性派の女うた―原コウ子
花鳥諷詠を貫いて―今井つる女
運命を生きて―橋本多佳子
武人の妻を貫きて―及川貞〔ほか〕