奇書の世界史―歴史を動かす“ヤバい書物”の物語

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奇書の世界史―歴史を動かす“ヤバい書物”の物語

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  • サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784046043931
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0020

内容説明

これは良書か、悪書か。時代の流れで変わる、価値観の正解。ロマン、希望、洗脳、欺瞞、愛憎、殺戮―1冊の書物をめぐる人間ドラマの数々!

目次

10万人を焼き尽くした、魔女狩りについての大ベストセラー―魔女に与える鉄槌(ハインリヒ・クラーメル著・ヤーコブ・シュプレンガー著)
稀代のペテン師が妄想で書き上げた「嘘の国の歩き方」―台湾誌(ジョルジュ・サルマナザール著)
万能薬のレシピか?へんな植物図鑑か?未だ判らない謎の書―ヴォイニッチ手稿
明治の偉人たちが吠える「最近の若者けしからん論」―野球と其害毒(新渡戸稲造ほか著)
妖精の国に突き付けられた、不穏な国家再建築―穏健なる提案(ジョナサン・スウィフト著)
偉人たちの知のリレーが、地球を動かした―天体の回転について(ニコラウス・コペルニクス著)
大人になりたくない男の、ネバーエンディング・ストーリー―非現実の王国で(ヘンリー・ダーガー著)
物理学界のカリスマがやらかした“神の手”―フラーレンによる52Kでの超伝導(ヤン・ヘンドリック・シェーン著)
奇妙な医療にまつわる、奇妙な論争―軟膏を拭うスポンジ(ウィリアム・フォスター著)
そのスポンジを絞り上げる(ロバート・フラッド著)
世界で最初の快楽主義者は、この世の真理を語る―物の本質について(ルクレティウス著)
読めば酒に溺れたくなる、水難の書物―サンゴルスキーの『ルバイヤード』(ウマル・ハイヤーム著 フランシス・サンゴルスキー装丁)
いまも地域に根差す、江戸時代の偽歴史書―椿井文書(椿井政隆著)
古代ギリシャ女流詩人が紡ぐ、赤裸々な愛の告白―ビリティスの歌(ビリティス著 ピエール・ルイス著)
一つの創作が科学へ導く、壮大なムーンショット―月世界旅行(ジュール・ヴェルヌ著)

著者等紹介

三崎律日[ミサキリツカ]
1990年、千葉県生まれ。会社員として働きながら歴史や古典の解説を中心に、ニコニコ動画、YouTubeで動画投稿を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

165
かつて迫害されてきた著作の復権と対比させながら奇書を紹介。コペルニクスやルクレティウスなど、歴史の中で評価が一変したことは大きな教訓とするべきだろう。日本も例外ではなく、第二次大戦を境に、価値観も人生観もちがう世界になった。解説にもあるように、過去の人々を現代人と同一視することは誤り。「こんなにも私たちとちがう」のである。さて、『ビリティスの歌』『月世界旅行』は全訳が容易に読めるし、『ヴォイニッチ手稿』もネットで公開されている。『台湾誌』はどうかな?2019/09/14

徒花

160
まあまあ。タイトルや装丁のイメージから、もっもっとぶっ飛んだ奇書を想像してたんだけど、思ったよりも普通というか、マトモな本が多かった印象。まあ、タイトルに世界史とついているし、なにかしら教養というか、期初を通じて役に立つものを提供するという意義があったせいはあるかもしれない。役に立ってしまう、というのもちと問題なのかもしれない。2020/04/24

hit4papa

146
著者曰く、奇書を通して昔と今の「価値観の差分」を探る事に挑戦するものだそうです。奇書研究家としてニコ動やYoubeへ動画投稿を行っている著者。アカデミアの研究者とは異なり、物好きが高じて本をまとめあげたということになりますか。執筆者が趣味の人となると内容の真偽に疑問符をつけてしまいがちですが、読書量にうらうちされた著者のコメントは納得性の高いものです。ファンが多いのも宣なるかな。研究者による狭く深い専門書籍より、広く俯瞰して見る事のできる本書の方が、手軽な分だけ間口が広く興味をそそられる方が多いでしょう。2019/11/11

HANA

77
奇書とされるものは数多いけど、本書で集められたものは時代の変遷によって奇書となった物が中心。紹介されている本は「台湾誌」とか「ヴォイニッチ手稿」とか「穏健なる提案」とか、読書を趣味とする者にとっては割と常識に属するものが多いんだけど。ただその紹介も単に本の内容ではなく、本自体を巡る反応を紹介しているのが面白い所。ヴォイニッチ手稿の解読の歴史等初めて知ったし、野球害毒論も極めて面白い。52Kの超電導や軟膏とスポンジは科学を巡る論争は何時の時代も変わらないのを実感できるし。様々な本を巡る雑学、面白かったです。2022/10/14

Nat

76
図書館本。狙って「奇書」として書かれていないが、いつの間にか奇書とされてしまった書物を解説。面白かったのはサンゴルスキーの「ルバイヤート」その悲劇的な数奇な運命は驚き!また番外編のヴェルヌの「月世界旅行」に魅せられた人たちが、その夢を現実のものとしていく過程が凄い。ひとつのフィクションから、現代はSF以上の世界に変貌しつつあるという現実。今後の未来が空恐ろしく感じるときもある。2022/10/02

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