出版社内容情報
乙一×『ジョジョの奇妙な冒険』の傑作が登場!
吉良吉影事件後…冬の杜王町に謎の殺人事件が発生するッ!原作者・荒木飛呂彦をして「第四部執筆当時に目指していたものの完成形がある」と言わしめた傑作ノベライズが文庫サイズで登場!
内容説明
この町には人殺しが住んでいる―。町の花はフクジュソウ。特産品は牛タンの味噌漬け。一九九四年の国勢調査によると人口は五八七一三人。その町の名前は杜王町。広瀬康一と漫画家・岸辺露伴は、ある日血まみれの猫と遭遇した。後をつけるうち、二人は死体を発見する。それが“本”をめぐる奇怪な事件のはじまりだった…。乙一が渾身の力で描いた『ジョジョの奇妙な冒険』、文庫で登場。
著者等紹介
乙一[オツイチ]
1978年10月21日、福岡県生まれ。96年、第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞した『夏と花火と私の死体』でデビュー
荒木飛呂彦[アラキヒロヒコ]
1960年6月7日、宮城県仙台市生まれ。87年から週刊少年ジャンプ誌上で『ジョジョの奇妙な冒険』を連載開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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❁かな❁
150
めっちゃ良かったです‼︎さすが乙一さん‼︎「ジョジョの第4部は小説にしないんですか?もし書く人がいなければ書かせてもらえませんか?」って乙一さんの言葉から5年の歳月を要して完成!第4部のメンバーが大活躍でカッコイイ‼︎荒木先生が書いたのかなって思ってしまうくらい、それぞれのキャラの台詞や性格、スタンドの使い方など本当にリアル‼︎岸辺露伴が出てきて嬉しかったです♡仗助と億泰の信頼関係に感動‼︎仗助優しくて強くて素敵!悲しい物語に胸が痛くなる。母の想いに涙*乙一さんスゴイ♬ジョジョと乙一さん好きにオススメ★2017/03/17
扉のこちら側
121
2018年177冊め。ジョジョ第4部ノベライズ。乙一によるオリジナルストーリーが秀逸であった。残虐な描写を描く黒乙一による明里の被った痛みと苦しみを思うと胸が締め付けられる。それでも彼女は寂しくないと思っていたという、その切なさ。2018/06/10
ゴンゾウ@新潮部
105
「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだことがなく作品を楽しめるか心配だったが全くそんなことはなかった。過去の世界と現在がシンクロして進行する。 最初は混乱したが最後はスピード感があり一気に引き込まれました。産まれてから父親に復讐することだけを考えてきた人生を思うと琢馬に同情してしまう。【ナツイチ 2017】 2018/05/27
りゅう☆
93
1年間ビルの隙間に挟まった女性はなぜ生き延びたのか、千帆はなぜ愛する人を殺したのか、血まみれで歩く猫から発見した女性の遺体、全てのことを記憶してしまう琢馬の苦悩と【The Book】の存在。最終的にこれらが全て繋がる展開に衝撃と満足感と面白さを感じるも、悲しい真実に胸が痛い。そして【スタンド】という不思議な力を持つ人物たちがこそが、この物語の醍醐味なのね。なんせジョジョは読んだことないもんで…。これって番外編なのかな?でも面白かった。ぜひ漫画も読んでみたいと思ったし、実写版映画も観に行けばよかったなぁ。2018/03/17
おかむー
79
ジョジョのノベライズで乙一作、この組み合わせが予想以上にしっくりときていたのは今作のオリジナルキャラ・琢馬の視点わメインにしたからだろうか。『よくできました』。前提として『ジョジョの奇妙な冒険』4部を読んでいることが必須にはなるが、そこかしこに他部にまつわる小ネタがちりばめられていてジョジョ好きにはだいぶ嬉しいし、原作における“敵スタンド使い”の背景を彫り込んだ構成は小説でなければ成立しない手法とも言えるだろう。その上で乙一らしいえげつなさもあり、切ないなかにも暖かさを含ませたラストはさすがといえるだろう2014/10/23