出版社内容情報
北朝鮮の核開発問題から「南北連合国家」へ――これが驚愕のシナリオだ。日本を脅かす北朝鮮の核ミサイル、日米から離反し、その北朝鮮、さらに中国へと急接近する韓国、背後で静かに進む在韓米軍撤退計画……。一見、バラバラに見える東アジアの国際情勢はすべて、「南北連合国家」というシナリオにつながっていた!
はたして南北連合国家、そして統一朝鮮が現実になったとき、極東のパワーバランスはどう変わるのか? そこでアメリカは? 中国はどう動くのか? そのとき日本はどうなるか?
韓国と北朝鮮が虎視眈々と狙う戦略について、半島情勢を知り尽くしたエキスパートが、歴史、国際関係、文化論を総動員してそのストーリーを緻密に描き出し、迫りくる危機に警鐘を鳴らす。日本人がいま、目を背けてはいけない「極東の真実」。
〈内容例〉
北朝鮮はなぜ南北融和路線へ転じたのか/核放棄も戦争も起きない可能性/カーターの「在韓米軍全面撤退政策」と朴正煕政権の覚悟/「ソウルを火の海にする」の本気度/寸前で中止されたクリントンの北朝鮮武力攻撃/ブッシュの「極秘対北朝鮮核攻撃計画」のリーク/核開発を持続させていた韓国/六カ国協議の展開と挫折/戦時作戦統制権返還へと一転したアメリカ/二〇二〇年代半ば返還とTHAAD配備/「韓国軍指揮下単一司令部計画」を棚上げしたトランプ/北の「連邦制国家統一案」と南の「南北連合国家案」/関係諸国を排除する「民族自主の原則」/朝鮮半島の命運を決定づけた地政学的条件/中国・ロシアのユーラシア開発とリンクする韓国の構想/韓国の建前だけの「北朝鮮人権法」/国家統制力を強化し全体主義的傾向を強める韓国/韓国に言論の自由は存在するのか/米軍撤退は日本にとって最悪のシナリオをもたらす/北朝鮮問題は国際社会の「平和・安全・人権」問題と捉えよ ……ほか
序 章 北朝鮮核ミサイル問題の行方
第1章 在韓米軍撤退計画1――親米韓国のジレンマ
第2章 在韓米軍撤退計画2――親北韓国のチャンス
第3章 韓国の南北統一・北東アジア戦略――日米からの離反、中ロとの連帯
第4章 南北連合国家から統一朝鮮へ――米軍撤退後の朝鮮半島で起こること
呉 善花[オ ソンファ]
著・文・その他
内容説明
日本を脅かす北朝鮮の核ミサイル、北朝鮮・中国に急接近する韓国、裏側で進む在韓米軍撤退計画…。そのすべては、南北連合国家というシナリオにつながっていた!知られざるしたたかな韓国と北朝鮮の戦略について、半島情勢を熟知した専門家が、歴史、国際関係、文化論を総動員して緻密に描き出し、日本人に警鐘を鳴らす。
目次
序章 北朝鮮核ミサイル問題の行方(北朝鮮はなぜ南北融和路線へ転じたのか;新たな段階への突入 ほか)
第1章 在韓米軍撤退計画1―親米韓国のジレンマ(アメリカのアジア戦略の大転換;見せかけの緊張緩和)
第2章 在韓米軍撤退計画2―親北韓国のチャンス(米韓デカップリングの始まり;韓国自主防衛体制の構築へ)
第3章 韓国の南北統一・北東アジア戦略―日米からの離反、中ロとの連帯(統一朝鮮の国家形態;韓国の北東アジア戦略)
第4章 南北連合国家から統一朝鮮へ―米軍撤退後の朝鮮半島で起こること(人権抜きの統一政策;南北連合国家が独裁体制を支える)
著者等紹介
呉善花[オソンファ]
1956年、韓国・済州島に生まれる。83年に来日し、大東文化大学卒業後、東京外国語大学地域研究科修士課程(北米地域研究)修了。拓殖大学国際学部教授。デビュー作『スカートの風』(角川文庫)で注目を集め、『攘夷の韓国 開国の日本』(文春文庫、第5回山本七平賞受賞)ほか、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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