簡潔で心揺さぶる文章作法―SNS時代の自己表現レッスン

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簡潔で心揺さぶる文章作法―SNS時代の自己表現レッスン

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784046022530
  • NDC分類 816
  • Cコード C0081

出版社内容情報

SNSの表現が輝く!現代文学の旗手が胸に響く文章テクニックをアドバイス芥川賞選考委員で現代文学の旗手、文壇の貴公子・島田雅彦が、古今東西の名著から豊富な事例を引き合いに出し、「人に伝わりやすい短文の作り方」をアドバイス。大学教授としてSNS世代の若者と接している経験も生かし、現代人に役立つ短い文章のテクニックをアドバイス。教授を務める法政大学の授業「メディア表現ワークショップ」を基に書いたSNS時代の文章読本。


序章
小説作法で短文を学ぶ/ニーチェの短文ツイートスタイル/漱石、谷崎、太宰から話題の芥川賞作家まで表現の変遷/短文の宿命/文章は音読されることを意識せよ
第一章 短文で綴る前の意識鍛錬
私たちが失ったオーラ/インスタグラムに象徴される自己表出/オーラを取り戻したいという衝動/プルースト「失われた時を求めて」の試み/「非リア充」層が紡いだ近代文学/目的を持たない散歩の効用/自己紹介で自己の見解を磨く/意外性を意識して自己表現する/書く行為は他者を慮ること/異質な世界にいる人との対話を心がける/異分野の相手の懐に入り自己表出をグレードアップ
第二章 私小説で考える自己表現
自分を客観視することが出発点/自意識過剰から「無意識過剰」へ/書物は「ロマンス」「告白」「百科全書」「小説」に分類される/自叙伝と私小説の違い/自己の客観視を徹底した夏目漱石の作品/純文学は人身掌握術に長けること/事物・事象の描写力が純文学の真髄/オーラをまとった文章とは/川端康成、古井由吉、宮尾登美子ら美文作家に学ぶ/「ワタクシ小説」が自分らしさを取り戻す
第三章 短文に挑む準備段階
相手の意表をつく自己フレーミング/自分を野菜、動物、金属にたとえる/ガストン・バシュラールの手法/自己のキャラクター化/正義感のある凶悪犯などキャラの開発を/傷つかない自分の発見法/細かいディテールを掘り下げる/五百億円の使い道/ドストエフスキーの対話スタイル/大阪のおばちゃんの噛み合わない対話/見解の乱反射が対話の魅力
第四章 短文に挑む準備段階 その二
予定調和に陥らない起承転結の要点/短文での起承転結テクニック/メメント・モリ、死を想え/あの世、地獄、天国…・・・死のイメージを広げる/「死」から葬儀、葬り方とさらにイメージを膨らます/神話時代の夢が象徴する物語を紡ぐ欲求/夢日記をつけて内なるものを見出す/別の時代や場所に生まれた自分を想像する/求愛は最も身近な短文表現/ラブレターは冗長にならず比喩で勝負/フェティシズムが比喩を進化させてきた
第五章 短文レッスン
システマティックな句作法/アフォリズム的な俳句と情緒的な短歌/旅で詠む訓練を/日記に丸裸の自分を書く/詩は高度な思弁/アフォリズムを自己流にアレンジ/言葉の組み替えに挑む/ナボコフの二言語駄洒落/手書きか、ワープロか
第六章 短文レッスン その二
書き出しの仕掛け/推敲と議論/日本人の複雑な感情表現/人間ウォッチングと散歩/無意識を獲得する方法/自我のリセット/読ませる工夫は風刺を/社会のくびきから自分を解き放て!
島田教授の実践ワンポイント添削


島田 雅彦[シマダ マサヒコ]
著・文・その他

内容説明

芥川賞選考委員で現代文学の旗手である著者が、古今東西の名著から豊富な事例を題材に、「人に伝わりやすい短文のテクニック」をアドバイス。教授を務める法政大学の講義「メディア表現ワークショップ」を基にしたSNS時代の文章読本。

目次

序章
第1章 短文で綴る前の意識鍛錬
第2章 私小説で考える自己表現
第3章 短文に挑む準備段階
第4章 短文に挑む準備段階 その2
第5章 短文レッスン
第6章 短文レッスン その2
島田教授の実践ワンポイント添削

著者等紹介

島田雅彦[シマダマサヒコ]
1961年、東京都生まれ。1984年、東京外国語大学外国語学部ロシア語学科卒業。大学在学中の1983年、『海燕』掲載の『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー、芥川龍之介賞の候補に。1984年、『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞受賞。1987年までに6度、芥川賞候補となるも、全て落選。1991年にソビエト、チベット、ケニア、ジャマイカと、世界各地を放浪。1992年、『彼岸先生』で泉鏡花文学賞を受賞。2003年、法政大学国際文化学部教授に就任。2006年、『退廃姉妹』で伊藤整文学賞を受賞、2008年、『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2010年下半期より芥川賞選考委員となる。2016年、『虚人の星』で毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

133
島田雅彦は、新作をコンスタントに読み続けている作家です。もっと気軽な文章読本かと思いきや、意外と高尚な文章指南書でした。S田M彦と書かれると、少しエロい気もしますが、凄く真面目で、大学の文学部のテキストとして使えるかも知れません。読メの感想が巧くなることを期待しましたが、現状効果はありません(笑)4月は、本書で読了、1か月間で読んだ本の冊数でPB更新(薄い本が比較的多かった)、イチローの背番号と同数になりました。2018/04/30

harass

77
レビュで気になり借りる。ざっくばらんに語るエッセイといってよく、散漫としていて軽く読む。時々唸る部分があるのだが、読後物足りない感があった。この作家の非小説の本はあまり感心していなかったが、まあましかなと。先達の本などを参考に、それぞれが試行錯誤しよう、という、当たり前のことを言っている。いくつかの名作などの実例と分析がある。あまりおすすめしない。まあファンなら。2018/12/16

佐島楓

61
この先生はどうしたって一般の読者(島田先生のファン以外の方)の求める着地点に落下して下さらない。肩すかしを食らったような気持ちで読み終える方も多いかもしれない。大事なことは書いてあるのだが、全体的にハードルが高いように思った。2018/03/31

明るい表通りで🎶

53
短く簡潔に自分の主張を相手に伝える技術を持ちたい。短い文章で過不足なく自分の言いたいことを表現し、さらに相手にも容易に理解してもらう方法を習得したい。2025/02/14

怜音

19
本屋でたまたま見つけて読み始めた本。読み始めて二週間ほど経つけれど、いまだに読み切った感がない。イチロー選手がグローブを磨くように文章表現を磨くというくだりには共感したけれど、天才でさえ研鑽を重ねるのだから、凡人は稚拙でも毎日書いて、読み返して、落ち込んで、こっちの方がいいかなをとにかく繰り返すしかないのでしょう。2019/01/20

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