内容説明
遠征王アイオリア最愛の“いとこどの”こと女大公ゲルトルードが突如、倒錯青年貴族との結婚を宣言。猛反対のアイオリアはこの結婚を潰すべく暗躍(?)するうち、神聖シングレオ騎士団秘蔵の宝剣エブァリオットをついうっかり抜いてしまう。そんな折、宮廷ではアイオリアを偽王とする声が高まっていた。「あれは王家の血を引いておらぬ」…出生の秘密ゆえ生命の危機に瀕したアイオリアを前に、ゲルトルードは―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
でんか
4
蔵書整理で再読中。だんだん話が進んでシリアス一辺倒になってきた。エヴァリオット抜くのはこの巻でしたか、すっかり忘れてた。もっと最初の方の気がしていたよ。オリエの過去がだいぶ明かされてくる。「血」ってこわい。2017/11/03
織花
2
二人で包み、はばたく、この王国を。遠征王シリーズ第三段。再読。「抜けちゃった」などとほざく国王はこの方以外にはいないのではないでしょうか。オリエの血筋問題はプリンセスハーツを読了済みだと弁護したくてたまらなくなります。しかし中性の、いまや歴史の一説になったものを追っているようなこの状況ではぎりぎりしながら衰弱する王国の行く末を見守るしかありません。二人の女王は頑なに互いを見つめ、互いのために国を統治する。それが彼らの最良の良心に思えます。さて、次はそろそろ蠍殿下のおでましだったように思いますので楽しみ2012/07/09
punto
1
追記。2007/12/10
soundsea
1
ゲルトルード、おそろしいこ……//途中のこどもたちにかんする描写に容赦がなさ過ぎる2010/02/06
hujibana
0
再読。片栗の花の話は何回読んでも泣いてしまう。オリエは本当に辛い想いをしてやっと歩いてきたのに、身勝手な血統主義者たちがまたもや斬りつけてくるなんて! 政敵であってもおかしくない立場のゲルトルードがオリエを本当に本当に大切に想ってくれているからそれがオリエの救い。オリエ→ゲルトルードよりゲルトルード→オリエの方が実は愛が深い。ナリスはナリスでオリエのためなら何でも出来るってのを子供の時から体現してて、オリエは親には無理でも周りに沢山愛されている。2016/08/09