内容説明
時は平安。半人前陰陽師・昌浩は、最近漠然とした悪夢に悩まされていた。そんな彼に「おーい、晴明の孫やーい」と気さくな雑鬼が知らせてきたのは、いやな感じの百鬼夜行が都に近づいているとの報。慌てて夜の見廻りに出た昌浩と相棒のもっくんは、その夜行に追われてさ迷う、か弱い魂に出くわす。一方、晴明の命を狙う謎の女術師・風音が、その後継者たる昌浩にも襲いかかってきて…!?シリーズ第五弾、堂々参上。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりもん
12
前巻で風音が行った呪術により都に影響が及んできている。 また貴船の神による面倒を昌浩におしつけた結果、防人の霊が昌浩の身体に入ってきてしまい、体力減少でフラフラ状態。 そんな体力ギリギリ状態でも防人の為に頑張る昌浩は良い人過ぎる。 敏次の方は昌浩が夜回りしている術師ではないか?と疑い始めている。とりあえずは晴明のおかげで誤魔化し成功という感じではあるが。しかし、まだ敵は仕掛ける気満々なので怖い。2012/04/08
綾乃
11
悪夢に悩まされ夜景を控えていた昌浩のもとに、雑鬼達が妙な百鬼夜行が都に近づいていることを知らせに来る。 相棒のもっくんと共に夜警にでた昌浩は、敏次と遭遇し夜行に追われるか弱い魂を守るため、敏次の術を受け、その身に防人の魂を憑依させてしまった今回。 風音の狙いは昌浩にまで伸びてくるなか、家族の元に帰りたいと願う防人を還すことはできるのか。 そして50年前紅蓮が晴明を襲った事件とはなにか、紅蓮の後悔と罪の告白が明らかになり、昌浩の存在がいかに紅蓮にとっての光かが分かる。2020/04/14
梅みかん
10
この頃は昌浩と彰子ちゃんがほのぼのしてる。風音編は風音と六合はもちろんだけど、紅蓮の心の傷、過去編も大きな焦点。十二神将もだいぶ登場してきた。2019/05/02
梅みかん
10
もっくんの心の傷は根深いものがある。防人が泣いてるシーンは、こっちまで泣けてくる。六合と風音が気になるところ。吉昌が昌浩と彰子ちゃんが一緒に寝てて慌ててるところが楽しい。2014/07/23
雪守
10
京の都に現れた怪しげな百鬼夜行を追う昌浩、その前に姿を見せた風音を通じて紅蓮の過去に関わる存在が姿を見せ始め…。この巻は女性陣が魅力的。あの神様が女神だったり、浮気を心配する彰子ちゃんにほのぼのしたり、前回冷たい印象だった風音が意外と天然が入っていたり。本筋の方は大きな動きはありませんでしたが、次巻につながるであろう展開を見せているので期待しています。それとあいかわらず面白いあとがきです。パラレル少年陰陽師のネタは笑いました。2012/08/17