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内容説明
竜の顎に襲われていた記憶喪失の少女・アナピヤ。どうやら彼女の存在には、俺達の想像を超えた秘密があるらしい。それを狙って兇悪な5人の咒式士達が、残忍な手段を武器に俺達を襲ってくる。全ての真相の地、メトレーヤへと向かうほどに追いつめられていく俺達だったが、その戦いの日々はアナピヤと俺の間に確かな絆を生んだ。だが、旅の終着点では少女を巡る最悪の陰謀が待っていた!シリーズ第5弾で波乱の旅路がついに完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei
5
ライトノベル史上に黒々と光る上下巻の下巻 ありとあらあゆる創作物と二次創作、そして感情に対して牙を剥く絶望 コレを書いた後、ここで長編が途切れたのはある意味当然かもしれない 病んでるし、黒いし、反吐が出る程の鬱展開の連続に加えて 救いは無い 残るのはそれでも前を向いて歩いていくガユスの安っぽいロマンチズム、とナルシズム それだって痛みによって生を認識する自傷者の理論 ただ個人的な意見としてはこれは人の業のとても純粋な描き方だと思う2012/01/06
ひのえ
4
じっくり読んではいけないという、稀有な作品。理由は吐き気や精神的外傷を負う可能性が高いから。ガガガ版では本気で吐きそうになった。アナピヤの記憶を取り戻す旅の後編に、救い、希望、光、その他諸々の前向きな単語は一切合切存在しない。そもそもされ竜に救いなんて無かったんですねー、ナンテコッタ。だからこそ、アナピヤの助けて欲しい。愛して欲しい。そういった感情が心に刺さる。また、タイトルのせいでさらに心が削られる。エロを通り越したグロと、吐き気を催させるほどのグロが内包された、R18でもおかしくない一冊。2014/03/01
ふうすい満月
4
あらゆる憎悪、怨恨、私欲、欲望、愛情、狂気が渦巻くこの巻は単なるグロテスクノベルとして括るには重すぎ、ライトノベルとして語るには尖りすぎていて、だからこそ読みがいがある。ガユスとジヴは離別したが、それでもジヴはクエロに勝ったと思える最後だった。角川版のまま続きが読みたかったなあ。2013/03/12
15時
4
読み終わったあと、しばらくぼーっとしてしまいました。普通なら読み返したくないくらい悲惨な物語なのですが、なぜかふとした瞬間に読み返したくなります。それくらい衝撃的で印象深い話でした。
なお
4
アナピヤ編下巻。思わず読むのを止めようかと思うほどの描写の嵐。救いが無いのは分かり切っていたが、最期に致るまですらも惨い。それでも、アナピヤの生きた証になるのならばと読了。2010/09/07