角川文庫
キャラクター小説の作り方

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  • サイズ 文庫判/ページ数 376p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044191221
  • NDC分類 901.3
  • Cコード C0195

内容説明

キャラクター小説とは何か/キャラクターとはパターンの組み合わせである/架空の「私」の作り方について/キャラクターは「壊れ易い人間」であり得るか/物語はたった一つの終わりに向かっていくわけではないことについて/お話の法則を探せ/「世界観」とはズレた日常である/主題は「細部」に宿る/近代文学とはキャラクター小説であった あらゆる「作者」と「読者」のための最も実践的な小説論。

目次

キャラクター小説とは何か
オリジナリティはないけれどちゃんと小説の中で動いてくれるキャラクターの作り方について
キャラクターとはパターンの組み合わせである
架空の「私」の作り方について
キャラクターは「壊れ易い人間」であり得るか
物語はたった一つの終わりに向かっていくわけではないことについて
テーブルトークRPGのように小説を作る、とはどういうことなのか
お話の法則を探せ
「世界観」とはズレた日常である
主題は「細部」に宿る
君たちは「戦争」をどう書くべきなのか
近代文学とはキャラクター小説であった
「9・11後の世界」と再物語化する世界
宮崎駿における「物語の構造」とは何か

著者等紹介

大塚英志[オオツカエイジ]
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。『多重人格探偵サイコ』などまんが原作者としての「本業」の傍ら、大学・大学院などで創作理論についての講義を持つ。神戸芸術工科大学教授。東京芸術大学大学院非常勤講師。批評誌『新現実』主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hanchyan@理解はできないが否定もしない

38
再々読。小さい子供に「ねえねえ、なんかおはなしして」とねだられて「え。えーとえーと。昔々…」と始めると、「それこないだきいたよぅ」て言われる時、語り手であるその読書家は初めて、それまで頼ってきた「物語の構造」に気付くのかもだ。ある時は熱くまたある時は非常に身も蓋も無く、その「構造」を解説する語り口はとてもスリリング。例えば、異様な粉飾を施される連続殺人の見立ての謎を解くように、批評家としての著者は、民俗学や構造主義的文学論でもって「物語」の謎を解く。「物語の探偵」だ。あ、飽くまでも自分的にですが(笑)↓ 2018/11/12

ひろぞー

19
ここまで理論的に話を展開する本を読んだのは初めて。文章の技術的な入門書はこれまでもいくつか拝見したことはあるけど、本書は物語を作る上での構成の仕方や、作者としての作品の見方を根拠付けで分かりやすく説明していて参考になる。実用性があるなぁと思った。2016/12/11

京和みかん

17
学生の頃から読んでいる小説技法のバイブルである。あくまでキャラクター小説(今日ではライトノベルと呼ばれる)に特化してはいるが、「小説を書く」という行為を技法化している。曖昧な表現に表される編集や出版業界のアドバイスを、より真実を突いた言葉で核心的に言い換えており、それが大塚英志氏の言葉に責任を負う姿勢を窺わせる。才能と呼ばれる部分を一般化できないかというのは大塚英志氏の命題であり、また、取り組んだ最大の功績でもある。物語論に興味のある人にも十分、鑑賞に堪えうる書物である。2017/03/03

佐島楓

15
補講1が一番面白かった。政治や世界情勢まで物語のように解体できるのだなあと。考え方のひとつとしてストックしておこう。2012/03/22

ちー

11
これは誰が貸してくれないと読まなかったな〜という本です。中学からずっと読書が趣味、始まりはライトノベル、という私にとって興味深い内容でした。ただ作者と世代はずれているので、出てくる作品はほとんど未読。2018/06/20

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