内容説明
四郎の左親指が、相手の右襟にくいこんだ。腰が入る。つぎの瞬間、大男は、ゴオッという音とともに、頭から投げ飛ばされていた。講道館の鬼と呼ばれ、向かうところ敵なしで全国制覇した柔道の天才、西郷四郎得意の「山嵐」だ。その四郎と、ひょんなことから意気投合した、吾曹先生こと福地桜痴。かつては東京日日新聞の主筆として、総理大臣・伊藤博文の盟友といわれた男である。日本の運命をかけて、吾曹と四郎が走りだす。異色のコンビ、颯爽と登場!
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- 電子書籍
- 月刊 クーヨン 2016年8月号