出版社内容情報
教科書からリアルな世界へ。その問題、数学が解決します!“渋滞学”で著名な東大教授が、高校生たちとの対話を通して数学の楽しさを紹介していく。通勤ラッシュや宇宙ゴミ、犯人さがし…など身近なところや意外なシーンでの活躍に、これまでの数学のイメージも一新!
西成 活裕[ニシナリ カツヒロ]
著・文・その他
内容説明
その問題、数学で乗り越えられます!「渋滞学」で有名な東大教授が、私たちの生活をよりよくする「生きた数学」を、高校生に本気で語る。経済予測にまどわされないコツ、東京マラソンで3万人をスムーズにスタートさせる方法、人生の選択に役立つグラフ―受験のときにきざみこまれた苦手意識や、公式の丸暗記など、形式ばったイメージも一新。教科書からリアルな世界へ。使えて楽しい、数学の新たな魅力を届けます。
目次
1章 いつも胸ポケットに、難問を(公式は忘れても、考え方は忘れない;現象の背景にある「理論」が知りたい ほか)
2章 数式から呼吸が聞こえる(抽象力と単純化;数学者がだまされにくい理由 ほか)
3章 ループをまわして、リアルな世界へ(教科書からリアルな世界へ;4つの壁を飛び越えて ほか)
4章 社会の大問題に立ち向かう(問題解決のために必要なこと;「人生の選択」で迷ったら―妥協点が見つかる関数のグラフ ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
113
「無駄(学)」の箇所がとても印象に残りました。「世の中無駄だらけ」というヒトもいれば、「世の中に無駄なものなど何一つない」というヒトもいて、その相違は「無駄の定義」が異なる、と。具体的には、「いつまでに役に立つのか」という期間の設定が違うのだというのには膝を打ちました。2024/05/12
あきぽん
104
都立高校1年生レベルらしいので自分にもわかるかと思って読みました。数学が実社会に役に立っているのは承知ですが面白かったです。ただ西成先生と理系の人には悪いけど「数学が得意な人はだまされにくい」には「オウム真理事件はどうなのか?偏差値と世間慣れしているかは別じゃないのか?」とつっこんでしまいました。2019/07/03
KAZOO
103
「渋滞学」の著書で有名な先生が、高校1年生12名を相手にいかに数学が日常の生活などを分析するのに必要かを説いてくれています。ですので数学というのではなく、普段の生活を振り返ってみると数学的なことが背景にはあるよ、ということなんだという気がします。数式などはほとんどないのですが説明されている内容はかなり高度な部分が多いように感じました。特に、東京マラソンでのスタートを混乱なく行う方法はかなりわかりやすい説明であったと感じました。2023/11/07
扉のこちら側
100
2016年461冊め。聖地メッカの超混雑による圧死問題やら東京マラソンで3万人をスムーズにスタートさせるには等、数学的アプローチで渋滞解決を考えるのが面白い。数学の要素を日常の中に取り入れて物事を考えていくと、社会のシステムを深く考察できそうだ。…とは思うけれどそう簡単には数学的思考は身につかないのだよなあ。尚、メッカの巡礼者と新宿駅の一日の利用者数は同じく300万人だが、将棋倒しでも起こらない限り新宿駅では圧死は起こらないだろう。2016/06/23
なかしー
75
概要:日常に隠れて?いる数学を見える化して、如何に生活に数学が役に立っているかを紹介する本。 読んで判明した事は、やはり私自身が三角関数や微積分などの刻一刻と動く動体(恐らくもっと初歩的なレベルで時間経過によって場所が変わる動点t問題)が苦手なのを再確認できた点で、本書を読んだ上での大きな進歩となった。2022/05/06