内容説明
3度の脳出血で重い脳障害を抱えた外科医の著者。靴の前後が分からない。時計が読めない。そして、世界の左半分に「気がつかない」…。見た目の普通さゆえに周りから理解されにくい「高次脳機能障害」の苦しみ。だが損傷後も脳は驚異的な成長と回復を続けた。リハビリをはじめとする医療現場や、障害者を取り巻く社会環境への提言など、障害の当事者が「壊れた脳」で生きる日常の思いを綴る。諦めない心とユーモアに満ちた感動の手記。
目次
文庫版序文 「あきらめないで!」
序章 壊れた脳の中、教えます
第1章 私は奇想天外な世界の住人
第2章 脳に潜んでいた病気の芽
第3章 病気を科学してみたら
第4章 あわや植物人間
第5章 世間はどこもバリアだらけ
第6章 普通の暮らしが最高のリハビリ
文庫版あとがき 「脳の中のもうひとりの私」、そして「今の私」
著者等紹介
山田規畝子[ヤマダキクコ]
1964年、香川県生まれ。東京女子医科大学卒。同大学病院、香川医科大学(現・香川大学医学部)勤務を経て、実家・山田整形外科病院院長に。33歳の時の2度目の脳出血で脳梗塞を併発、軽微な高次脳機能障害を発症。37歳で3度目の脳出血、重篤な高次脳機能障害を発症、半側空間無視など新たな後遺症が加わる。発症時からの自分の症状や自前のリハビリ法などを書き綴った『壊れた脳 生存する知』(講談社)が医学界内外から大反響を呼ぶ。現在は医師を休業、高次脳機能障害の社会的認知度を高めるための講演・執筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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