角川文庫 角川ソフィア文庫<br> 登山と日本人

電子版価格
¥770
  • 電子版あり

角川文庫 角川ソフィア文庫
登山と日本人

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044092214
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0125

出版社内容情報

日本人にとって山は聖地であり、レジャーとしての登山が日本で一般化するのは明治末期だった。日本とヨーロッパを比較しつつ、山と人間との関わりの歴史をたどり、山の魅力に迫る。『登山の誕生』を加筆のうえ改題。

内容説明

日本人はいつから山に登るようになったのか。世代を問わず多くの人が山に魅了されているのはなぜか―。明治のはじめには一握りのエリートたちの遊びであった登山は、経済成長とともに庶民にまで広がった。近代登山以前の日本人と山のあいだには、歴史の影に隠れた意外な真実がある。富士講をはじめとする信仰に基づいた登山から、スポーツ的要素が強くなった近代登山まで、日本の登山史を辿りつつ、そのルーツに迫る。

目次

第1章 日本における登山と山岳信仰の始まり
第2章 登山と好奇心
第3章 仏教の伝来と修験道の始まり
第4章 信仰登山の発展
第5章 信仰登山から物見遊山へ
第6章 わが国における近代登山の受容
第7章 大衆登山の時代
第8章 日本人の風景観の変遷と国立公園制度
第9章 火山と日本人
第10章 富士山と日本人

著者等紹介

小泉武栄[コイズミタケエイ]
1948年、長野県生まれ。東京学芸大学名誉教授。理学博士。日本ジオパーク委員会顧問。理学博士。専門分野は自然地理学、地生態学。「松下幸之助花の万博記念奨励賞」(松下幸之助花の万博記念財団)、「日本地理学会賞優秀賞」、「沼田眞賞」(日本自然保護協会)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

42
植生と地質という異分野を統合して山歩きの思わぬ楽しみ方(ゆっくりと周りをみながら登ろう!)を教えてくれた小泉さんの最新著(2015)ということで読んでみた。「登山の誕生」(2001)の大幅改稿増補版だという。明記はないが登山をめぐるエッセイを集めた感じ。江戸時代の松浦武四郎(蝦夷地探検の!)を日本登山思想の源流とし、西欧近代登山(岩登り)の受容史をこまめに跡づけながら、山を歩いて楽しむ日本型登山(西欧は専門登山家以外は登山電車で楽しむ)の確立を説くあたりは自らの"知性派登山"の裏付けとして楽しい。2015/07/29

yamakujira

7
海外諸国と比較すると、日本人は古くから山に登っていたらしい。狩猟や採集を目的とした山入りと違って、山頂を目指す登山は生活の余裕が好奇心をもたらしてこそ、という説明に頷ける。史料からは、宗教登山にはじまり、江戸時代の奥山回り、講による信仰登山の観光化、明治になっての学術登山、そして近代的なスポーツ登山へと、日本の登山文化の歴史をひもとき、さらに、自然観察を兼ねた登山の楽しみ方を提起する。読めば読むほど、こんなに山に親しんできた民族が、どうしてこれほど山を破壊できるのだろうと悲しくなるな。 (★★★☆☆)2019/11/15

あきぴー@武蔵国

1
高尾山ビブリオで紹介しようかと思って読んだのですが、いまいちだった…尤も、風邪を引いてしまいドタキャンしたんですけどね。関係者の皆さま、ご迷惑をお掛けしました。m(__)m評価:★★☆☆☆2015/07/28

夢読み

1
日本人と登山のかかわりを古代から現代にいたるまでおおよその年代ごとに記述しており、なかなか興味深く読めた。特に「講」の経緯・発展は面白いと思った。そこには宗教的な意味もあったり、通過儀礼的な意味もあったり、物見遊山的な意味もあったりと、文化の厚みを感じた。そういう意味で登山というのは、純粋なスポーツとはちょっと違うのであって、変な言い方だが「競争的でない、需要の仕方」というのをしていくべきだなと感じた。2015/07/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9702505
  • ご注意事項

最近チェックした商品